空はどこまでも

興味の対象は野球,国際情勢,マスコミ,マンガ。

夕凪の街 桜の国

2007年08月14日 | アニメ・TV・映画
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しばらくこの記事を上に持ってきます。

原爆投下が残したものは、多大な犠牲と何十年にもわたる“後遺症”
「自分が生きていてよかったのだろうか」
生きていることに負い目を感じる皆美と、
平成に生きる皆美の姪、七波の物語。

こういう映画が作られることに、安堵感を覚えます。

真面目な話、生きるってなんだろう?
ってだれでも一度は考える事だと思うのです。
命ってなんだろう?って。


この映画とは関係ない話になりますが、
「思想」ってこわいなぁ、と思うときがあります。
いいときもありますが、怖い時もある。

たとえば、皇室に新しい命が誕生すると
多分、日本人の2割くらいは
「税金の無駄遣いが増えた」
と憤慨する方がいるでしょう?

けれども、これってこわいなぁ、と私は感じてしまいます。

ナチスドイツのユダヤ人大量虐殺。
ガス室のボタンを押した人には家族もいたでしょう。
家に帰れば可愛い子どもと奥さんがいて、
優しい笑顔も見せていたでしょう。
けれどもボタンを押す事に、なんのためらいも起こさなかった。

ヒットラーの魔術にかかり、
命に対する畏敬の念を、簡単に、ある一定の対象に向けて鈍感になる。

これと同じものを「税金の無駄遣い」批判に感じるのです。

自分の子ども・孫の誕生は喜べて、これは喜べない。
命の誕生に批判さえする。

新しい命は、どのような門地でも等しく尊い。
命の誕生はそれだけで尊く、また未来への希望。
私はそう思う。

原爆投下も、命を軽く見た結果であって、
「日本人」なんて自分たちと同じ血の通った人間とは思ってなかったんでしょうね。

また、原爆投下を正当化したり、パールハーバーを忘れるなって
ギャーギャー言ってる退役軍人がいるようですが、
ほんと、アメリカって「自業自得」とか「因果応報」とかそんな言葉がない国だと幻滅してしまう事多々あり。

原爆投下は決して早く戦争を終わらせるためのものではなかったと思う。
アメリカのドイツやソビエトに対する牽制であっただろうし、
実験でもあったと私は思う。
まったく議論のすり替えは北朝鮮並ですね。

この映画、観に行きたいな。