人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

源氏舞

2008年10月14日 | 舞台
 昨日の月曜日、世の中は三連休とも知らず、やけに人が多いなあと思いながら、神戸方面へ出かけた。
 天候晴れ。秋は本当に空を見上げるのが気持ちいい。

 目的は地歌舞の家元である友人の舞台『源氏舞』を観るため。源氏物語の宇治十条から「竹河」「早蕨(さわらび)」の章が舞われた。
 彼女とは5年ほどのお付き合いだが、なかなか骨のある人で、しかも超美しい!元が良いのはもちろんだが、白塗りして舞台に立つと、まさに絵に描いような美女になるのだ。

 上演場所も旧甲子園ホテル(現武庫川女子大 甲子園会館)という、昭和初期に建てられたレトロな建物とあって心も弾む。私はお城とかの古い建築物が大好きだ。

 朝方、京都・大阪間で人身事故があり慌てたが、何とか京都からは地下鉄を乗り継いで甲子園に到着。建物の見学会にも間に合い、舞もチャンと観ることが出来た。

 私自身が、12月6、7日の両日、東京での『源氏舞』に語りで参加するので「どういう構成にすると、より面白くなるか・・・」などと考えながら観てしまった。
 古典楽器によるオーソドックス(正統派)な演奏は、ある程度聴いてしまうと、繰り返しに聞こえて退屈してくる。これは私のような凡人には致し方ないのかも知れない。
 舞い手や演奏者が互いに向き合う配置なら、新たな緊張感が出て面白いかも、などと想像しているうちに舞台は終わった。

 12月の『源氏舞』には、若いCG作家や音響効果マンが加わるので、皆でスリリングな舞台にしたいと思っている。そういう実験的試みにゴーサインを出す勇気を、この友人は持っているから面白いのだ。古典のお手伝いではなく、それぞれが自分の世界をぶつける姿勢で臨めば、お客様も一緒に緊張出来るような、猥雑(わいざつ)で刺激的な舞台に近づけるのではないか、と夢見ている。

 帰りは梅田のワインバー「ヴィンテージ・イン」で美味しいワインを、珍しく三杯も飲んだ。ここに来ると、必ず魅力的な女性のお客様と知り合うから不思議だ。

 昨夜は、小さい時から長唄三味線をやっていて、親戚に芸能人が多いOL・Yさんと、証券のプロ・Hさん。
 お二人とも若くて、さっぱりした美女。一人でフラリとやってくるところが常連さんぽい。カウンターに寄りかかる姿も様になっていた。

 色々話して名刺を交換。夫々生き方にこだわりのある彼らとの、これからのご縁が楽しみだ。常連のMさんともお会い出来、19日祇園での再会を約して帰路に就いた。
 そういえば、私より一足速くお帰りになった素敵な御夫婦は敦賀の方だった。すごいワイン通で、こんな方も敦賀にいらっしゃるんだと驚いた。

 いつも通り普通電車でゆっくり帰った。急ぐ事はない。電車の中が一番考え事が出来るし、読書も進む。
 昨夜は途中から、祇園ライヴの稽古を始め、夢中になっているうちに敦賀に着いた。

 深夜11時。ひんやりした空気の中、餌待ちの野良猫二匹が「おかえり~」と迎えてくれた。
 満月にやや欠ける美しい月を見上げた時、今日一日の出来事が急速に現実感を失っていった。
 
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