初顔合わせ

　昨夜帰敦したら、家の中は閉め切った四日間の気温が蓄積してもの凄い暑さになっていた。
　全ての窓や戸を開放しても風が通らず、扇風機を回しても甲斐無し（泣）
　聞きしに勝る今年の酷暑を実感しながらも、上京の疲れで熟睡出来たのは幸いだった。

　週末の豪雨を運よくかいくぐって、12月の芝居の初顔合わせのため上京した。
　場所は東京新宿の末広亭傍にある“雑魚寝（ざこね）”というカウンター・バー。
　役者仲間では有名なこのお店を28歳の時に始めたオーナー俳優が、今回主要な役で出演してくれるのだ。
　
　彼とのご縁は長くて濃い。
　私が敬愛する俳優であり、大昔に彼の作・演出で芝居した事もある。
　もう一人、長いご無沙汰の末の強力な共演者が居て、とにかく若手も含め今回は心強い俳優陣が揃った。

　宣材写真を撮ったり雑談のスナップ写真を撮ったりすること2時間。
　この間に、平均年齢26歳の生き生きした若手俳優たち４人の初交流も上手くいったようだ。
　私自身は、嬉しくて喋り過ぎてるなぁと反省しつつ、お喋りを止められなかった(笑)

　こうして遠隔地東京での舞台創りが今も可能なのは、長い付き合いの友人達のおかげだ。
　作品を提供してくれた郷里の友人。
　いつでも大丈夫、と宿を提供してくれる東京の友人や親戚。
　気軽に車を出してくれる昔のバイト仲間。

＜会社ごと応援して下さるバイト仲間とのランチ＞

　そして、必ず観に行く、毎日観る！と楽しみにしてくれているお客様や親友。

　大きな信頼に包まれて、新しい舞台がゆっくりと走り始めた。
　裏切れないという緊張感が高揚感となって、空だって飛べそうな心地だ。
　この想いをやんわり溶かしながら、11月の稽古までひたすら目の前の仕事を頑張ろう。