人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

ベル・カルチャーサロン

2007年09月11日 | 朗読
 『残暑に贈る、涼しいお話』―私にとって嶺北で初めての朗読講座の、第1回発表会のお題だ。怪談奇談集である

 福井は、木の芽峠を境にして嶺北・嶺南と呼び分けられる。嶺北には福井市を中心に主だった市町村があるが、嶺南は人口も少なく、方言も含めて文化的に京都に近いので、福井県の中では異色な地域である。その最も大きな町が人口約7万のわが町、敦賀。私はこれまで、敦賀を中心に嶺南で活動してきた。

 それが、縁あって昨年から、嶺北福井市のショッピングシティベル内にあるベル・カルチャーサロンで、朗読講座を始めたのだ。有り難い要請があったからだが、今後嶺北で活動するための足がかりにもしたくて受けた。劇場人口の増加には、舞台に立つ人たちを増やすのが一番。一度舞台の楽しさを体験すると、他の舞台に対する興味も倍増するからだ。
 新しい出演者、新しい観客・・・私にとって魅力的な要請だった

 敦賀では、7年前から講師をさせて頂いている“朗読なぎの会”があり、年に1回の公演がある。こちらは図書館後援なので市のバックアップがあり、使用させて頂く劇場もスタッフ付で無料だし、器材も設備も揃っている。比べてベルは、会社側の協力があるとはいえ自主公演に近い。会場のショッピングシティ内“あじさいホール”は、奥行きがあってなかなか良い劇場だが、大道具関係の設備が不備で、スタッフも外注せねばならない、と条件が悪い。若い参加者が比較的多いので参加費は抑えたいのだが・・・。

 そこで今回は、思い切って有料にしてみた。若い人たちは、派遣やパートをしながら自立を目指し、やりくりして講座を受けてきた。そんな彼らに多大な負担をかけたくはないし、今後も継続して舞台に親しんでもらいたいと思ったからだが、アマチュアの公演が、500円とはいえ有料というのは・・・。

 内部で少し動揺はあったが、結果、若い人たちは無理をせず来てくれる友達に売り、ゆとりのある世代は各自チケットを買い取って招待をする、という形に収まった様だ。良かったか悪かったかわからないが、払った以上はちゃんと見ようという効果も出たのか、お客様には小さいお子さんもいらしたが、実に静かに聴いて下さった。有料にも関わらず、フリーのお客様も何人かいらっしゃったようで、出入り自由になりがちな無料公演より有効だったかなと思っている。

 稽古不足で心配した舞台だったが、本番に強いアマチュアの馬鹿力が全開し、面白い公演になった。終演後のお客様のいいお顔・・・それが何より「次へ」のエネルギーを運んでくれる。

                         

 今年も様々な舞台を重ねて早や秋である。残すは『祇園ライヴ』、そして『熊谷ホテル物語』の大舞台。
 武者震いして、ファイトとつぶやいた
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