【あの子達にとつての歴史】

【あの子達にとつての歴史】

本文は讀んでゐないのですが、最近のドラマに於けるヒロインは、貧乏であつたり、何も有してゐない設定である作品が散見される、と云ふやうな記事があるやうです。

また、本日、何とはなくテレヴィを觀てゐますと、ゴールデンタイムの全國放送に於ける内容が、節約レシピであり、暫くして、私は成程と思ひました。

今日、「推し」は私達の支へですが、彼ら彼女たちは、好景氣や輝かしい日本國を知らないのですね。失はれた三十年なんぞと云へば、今の十代や二十代の人生よりも長い歳月なのです。

團塊ジュニアの私にとつて、大東亞戰爭は歴史ですが、今の十代や二十代にとつて、バブルは歴史であり、近現代に組込まれてゐるのでせう。

【眞面目過ぎる令和の日本國に對する筒井節】

【眞面目過ぎる令和の日本國に對する筒井節】

とある方のXを讀んでゐて知つた、筒井康隆氏のインタヴュー記事をシェアします。

こゝで筒井氏は、「ウクライナやイスラエルで戰爭が起つてゐるが、所詮は他人事で面白い」と云ふやうな意味合ひの事を語つてをり、左翼が憤慨してゐるとか。

テレヴィにしても、左翼にしても、安全な日本國にゐて「戰爭反對」を云ふのは、随分、氣輕なものだと批判される昨今ですが、中には、「世界の慘状を思ふと、夜も眠れない」と云ふやうな人迄、日本國にはゐるのですが、その人、毎晩、グッスリと寢てゐるに相違ないのです。

コンプラだのポリコレだの多樣性だの、さう云ふ御題目を好む人が多い日本國ですが、多樣性と云ふならば、筒井氏のやうな意見の持主に就いても、贊意を表明したり、反對したり、無關心でゐたり、さう云ふ自由が必要とされるのです。

「」附きで筒井氏の戰爭に關する意見を上記しましたが、さう云ふ表記であつても、Facebookから警告が來たり、何處其處から註意されたりするのが今日かも知れません。

時代遅れの大阪万博なんてやめたらいいのに――来年90歳、筒井康隆が見る世界、そして日本 ＃昭和98年（Yahoo!ニュース オリジナル 特集）

【冷めてゐます】

【冷めてゐます】

Xを閲覽してゐると、右も左も、政治に對して必死だつたり、政治に對して怒りを感じてゐる人が多いと云ふ印象を受けます。

左の聯中は、右の聯中に言論で斬られてゐる許りですが、憲法は一文字も變らない訣で、その點、勝利してゐるのは左の聯中なのです。

勿論、幼稚な憲法を護憲するしか出來ない左は幼稚なのですが、その幼稚な憲法を一文字も變へる事が出來ない右も、能力がないと云はれて仕方ありません。

私もその右に含まれてゐましたが、最近は政治に興味を有してをりません。それには樣々な理由がありますが、要は私は個人主義者であり、聯帶なんぞは好まないし、個人主義者である事は、我儘であるとか、みづからの能力が高いと自負してゐるとか、さう云ふ事を指す訣ではありません。

他人樣の意見やら世間樣やら、さう云ふものを變へる能力は私にはなく、私はみづからの人生に就いて考へる事で精一杯な爲、結果的に個人主義者であると、みづからがみづからを分類してゐるに過ぎません。

私の個人主義とは、漱石が云ふそれに近いと云へます。

それにしても「保守」とやらを名乘る新黨に就いては、右に於ける有名人とやらが支持を表明してゐるやうですが、あの黨にかゝはる人達は、きつと皆さん、純粹なのでせう。理想を云へるのは素人であり、社會で立場や力を有して來ると、その分、柵が生ずるのが人の世です。

私はあゝ云ふ純粹で理想的な人達を可愛らしく思ひます。