明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

鬼の居ぬ間の大混戦、小祝さくらはスター性あり?

2016-07-14 18:00:20 | スポーツ・ゴルフ
先ず国内の女子ツアー、先週の北海道の戦いは主力がいない中でアマチュアの小祝さくらが大活躍した。久々の手に汗握る戦いだが、主役の小祝は「優勝の色気も出さずに飄々と坦々とプレーして、堂々のベストテン。最後の方まで可能性をのこした戦い振りは賞賛に値する。負けても勝みなみのように悔しさをにじませる事なく、爽やかにアマチュアらしくコースを後にした。小祝は勿論まだまだ優勝する技術は無いが、そのマインドは人気者になる充分な資格があるように思う。それに何より超可愛い(結局それかよ!)。

勝ったのは葭葉ルミ、怪我から復帰して初優勝である。まあプロが勝って良かったなどとコメントしていたが、私はプロとアマの差が何処にあるのか正直言って分からない。勝みなみなぞ毎週のように試合に出ていて、プロ以上に「プロみたい」なのだからお金をもらうか貰わないかの違いで区別するのはおかしい。むしろ予選を通らないと即「生活が困窮する」プロの方が、真剣度やプレッシャーを考えると「厳しい」環境に置かれていると言える。アマなどは親の金で気楽に戦っているから、予選をカスカスで落っこちたプロのマジに辛い思いなどは分からないであろう。自分の力だけが頼りのプロゴルファーは、予選を通らないと収入0なのである。可哀想だが自分の選んだ道、夢に向かってひたすら頑張るのもまたプロなのである。

その点ではまだ試合があって盛り上がっている女子ツアーはいいとも言える。男子なんかひどいもんだわ。日本の女子ツアーは選手が可愛いから盛り上がるのであって、米ツアーのようにゴツい体にパツパツのミニスカートで「のっしのっし」と歩かれた日にゃ、いくら技術やパワーが炸裂しても、見たいという気がちょっと失せるかもね。そこで小祝なのだ。イボミばっかりが注目を浴びて、正直ウザイ。小祝、早くプロになって活躍してくれないかな。

ところでリオのオリンピックを有名男子プロが続々と回避宣言するのは、どうやらドーピング疑惑を掛けられるのが嫌なので、ジカ熱とか治安とか色々と理由をつけて不参加にしてるんじゃないかともっぱらの噂である。男子ツアーは「ムキムキマン」全盛時代で、飛距離が320ヤードくらいは出ないと話になんないらしい。当然筋肉増強剤なんか使っていて当たり前なので、5ヤードも飛距離が伸びたら何万ドルも賞金が増える分かりやすい世界である。オリンピックに出ないと宣言してる選手の何人かは「確実にやっている」のであるから、一流プロもうかうか出来ない。

しかしゴルフではパワーより正確性を求められるのに、その正確性を高める「クスリ」なんかあるんだろうか。そもそも筋力があれば遠くへ飛ばせるわけでもないのだから、ドーピングも何処まで有効なのか。自転車レースよように体力勝負のスポーツはドーピングが有効だが、ゴルフじゃパッティングのように集中力が大事なスポーツである。では集中力を高めるクスリは有効なのかというと、まさか「ここ!」というシチュエーションで「パクッ」とやったらバレバレだから、それも難しい。で、ドーピングの線はたかだかドライバーの飛距離を何ヤードか伸ばす程度となる。それでもクスリをやる理由にはなるが。

とにかくオリンピックなんか大したモチベーションにはならないという事。何しろツアーの最後には年間チャンピオンと1000万ドルという賞金が掛かっている、オリンピックなどで遊んでる場合ではない。とうとうジョーダン・スピースが回避宣言をした。ゴルフで国を背負う戦いはアメリカ対ヨーロッパのライダーカップがあって、毎回物凄い戦いになる。団体戦なのでチームワークといい、選手個人にかかるプレッシャーは相当なものである。それに比べてオリンピックと言うのはツアーと同じ方式で、4大メジャーと同じ位の伝統と名誉と格式を得るまでには100年位かかるという人もいる。国を背負うには、やはり団体競技にする必要があるのじゃないかな。

ゴルフは個人の名誉を競うもので、国の強弱を争うものではないというのが、どうやら本当のところ「選手の本音」じゃないかと思う。ゴルフは個人のスポーツ、最後まで個人で行うべきであるし、国や民族や個人以外のものの勝った負けたから最も遠いスポーツと言える。私もゴルフは大好きであるが、雄大な自然とちっぽけな自分が相対するところに魅力を感じている。風が吹き、雨が降り、それでも「あるがままに打つ」ゴルフの「無心になって自然と遊ぶ心」には、オリンピックのような国別対抗のイベントは無意味なものに感じられるのではないだろうか。日本の渡邉彩香がオリンピックに出られないで涙を流していたが、女子に「ストイックなゴルフの真髄」を求めるのは、まだ100年早いのかも知れないな。

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