植物によるがん治療のお手伝い 聡哲鍼灸院日記

植物で心身を癒す施術の日々。そこから感じたこと、学んだことなど。。。

和歌山県御坊の国保日高総合病院へ往診

2011年05月13日 23時57分24秒 | 癌治療・緩和ケア

初めて和歌山県を訪れた。休診日の昨日、請われて御坊市の国保日高総合病院へ入院中の患者さんを往診した。朝の7時半過ぎに治療院を出て昼過ぎに御坊に到着した。

荒れた天気で、京都、大阪は雨が降っていたが御坊ではなんとか雨が降っていなくて助かった。

主治医は緩和ケアということで鍼灸OKの許可を出してくれたので助かった。腸閉塞と腹水という症状なので当初は生姜灸をするつもりだったが、吐き気や苦しさから一定時間からだを動かさずにいることは難しいようすだったので、生姜灸はあきらめ座位でびわの葉温灸を背中からすることにした。

途中ときどき主治医の先生も見にきた。僕より少し若い先生で40代くらいか。いろいろ興味深そうなのでお手当の内容や目的、効果などを説明する。看護士長はずっと後ろで見て立ち会っていた。

座位で腎臓、仙骨などをびわ灸し、その後仰向けになって腹水で盛り上がったお腹のみぞおちあたりからびわ灸をする。途中、何度も起き上がって嘔吐するのが辛そうだった。お手当で腸が動き出して腸液も活発に出て来るので、それが閉塞した腸の部位に溜まるので苦しくなるためだ。生姜灸や里芋パスタであるいは腸閉塞が緩んで腸が開通することもあるのでそれを狙ってのお手当なんだけれども、閉塞が解けない場合はどうしても苦しくなってしまう。

患者さんは37歳で、4歳と5ヶ月の二人の女のお子さんがいる。聞くところによると二人の子どもに申し訳ないと思う気持ちが強いようなので、池川明先生の『子どもは親を選んで生まれてくる』の内容を話して、生まれて来た二人の子はお母さんが病気になることもわかって生まれてきていることや、お母さんを助けにきたのだという話などもした。

あと、途中でどうにも胸がざわざわするというので、落ち着いてもらうためにいつもは治療後に弾く竪琴を奏でることにした。静かに5分ほど奏でるとだいぶ落ち着かれたようだった。

その後、生姜湿布と里芋パスタを行う。腹水を抜く穴や導尿カテーテルの保持テープなどがあり、お腹の左半分にしかパスタができなかったが、なんとか行った。

とにかくお手当の仕方を全て付き添いのご家族に覚えて頂くために、患者本人にはできなかった生姜灸も旦那さんのお腹で実演させてもらい、お見せした。

夕方に病院を辞し、6時過ぎの特急で新大阪に出て、11時過ぎに自由が丘に帰着した。長時間の座席に座っていたのでお尻が痛くなった。

 

 

コメント (4)
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