喫茶店で

今日行きつけの喫茶店でのことです。

私が自転車で必死こいて着く寸前の頃、縁の広いハットを被った女性が１人歩道を歩いて上っていました。
遠目にはスマートで少女のように見えましたが、どちらかというと力強く歩いているように見えました。

喫茶店に自転車を滑らせ、暑い暑いと言いながら中に入っていきました。
カウンターに腰掛けた私は、大勢のお客さんにビックリしながら、もしかしたら今日目的の人が来ていないかと周囲を見渡しました。
カウンター右隣には、龍神の木こりさんが座ってビールを飲んでいます。
奥には大勢の見知らぬお客さんが座っていました。
しかし目的の人は今日は見えなかったのです。

最近のマスターは私がコーヒーの前にジュースを飲むことを心得ているので、黙ってジュースを入れてくれていました。
一気にジュースを飲んで、中に水を入れ、マスターの顔を見ているとコーヒーを入れてくれました。
そうこうしている内に先ほど歩いていたと思しき女性が入ってきたのです。
彼女はマスターの知り合いらしく、親しく話をしていましたが、私の隣に席を取って、インド、パキスタン、ネパールなどの装飾品やアンティークを見ていました。
書き忘れましたが、奈良から、マスターの友達で日本に１８年住んでいるネパール人が、色んな装飾品やアンティークな品物をもって展示即売に来ていたのです。
そしてバターの入れ物を説明しているときでした。
昨日も同じものを開けてみていたのですが、私はその微かに残った匂いからどちらかというと柔らかめのチーズを入れたものだと思っていました。
ところが彼は彼女にバターを入れていたもので１００年ほど前のものだと説明していました。
私がイメージするバターは勿論日本のものですから、匂いもその様なものだと思っていました。
しかし私が嗅いだものは微かにチーズの匂いがしていました。
そこで、もう一度そのケースを借りて匂いを嗅いでみたのです。
しかしどのように嗅いでみても矢張り微かな匂いはチーズでしたので、彼にチーズのような匂いがするねと言ったところチーズっぽいバターだと言ってました。
あのどろっとした感じのバターが時が経てばこうなるのかと思いましたが、脂肪分よりもタンパク質が勝って居るような印象を受けました。