のり巻き のりのり

飾り巻き寿司や料理、己書、読書など日々のあれこれを書いています



3月1日に思う

2019年03月01日 | 随想
3月下旬の暖かさ。16℃もあって気持ちのよい日でした。
朝、いつもより遅い時間に高校生が登校する姿を見かけ、あそうか、今日は高校の卒業式だと気づきました。

高校生の頃の記憶、はるか昔になりました。
自分の卒業式の時のことも忘れてしまいました。

覚えているのは友人の言葉。

Aさん、とっても成績のよい人でした。特に数学が。
「どうやって勉強してるの?」と聞くと「勉強しなくても問題を見ると分かる」と。

Bさん、まじめな勉強家でした。何でもできました。
「どうして何でもできるの?」と聞くと「だれでもやればできるわよ」と。

Cさん、まじめなようで、手抜きの多い人でした。
「どうしてこんなことを勉強しないといけないの?」と自問し、恋愛小説を読みふけり、その合間に勉強をしていたので「やってもできません」でした。
これが私。

かろうじて教師になってからは、大先輩G先生の十八番を拝借し、保護者にこう言ってました。
「お宅のお子さんは、ダイヤモンドの原石です。磨けば必ず光ります」と。

これで保護者は安心して帰っていきます。

私はといえば、もちろんダイヤモンドにはなれず、磨きもせず石のままです。
だけど、漬け物石として樽の上にどっかりと乗り、家族を尻に敷いています。役立っています。

若人の中からダイヤモンドの人材が出ることを切に願い、高校生を眺めていました。

ー門出の日によせてー