別に何の問題もない話。
これで、少しでも相続税が減らせるならば、いいのではないかと思いますが。
とある知人のお話ですが、やっぱり、遺産相続のことを考えて、
ある方法を考えた人がいまいました。
でも、実際には、女性が断ってこれはやらなかったのですが。
その男性、まあまあのお金持ちで、先妻が亡くなってその間に子供が一人いました。
それで、このまま自分が死んだら、子供に全ての財産が行くのはいいけど、
多額の相続税がかかる、それを何とか減らす方法はないだろうかと知恵を巡らせて、
その時交際していた女性と結婚すれば、財産の半分はその女性が相続する、
そして、その男性が死んだ時には、その女性が相続した財産を少しはその女性が使ってもいいけど、その女性が亡くなって残った財産は、子供に行くように遺言を作ってほしい、というものでした。
もっと突っ込んだ男性の希望としては、自分が死んで、その後妻となった女性が相続したお金を子供に渡してほしいが本音だったのですが、
さすがにそうは言えず、まあ、後妻が亡くなった時の遺言、という話にしたのです。
で、後妻の立場の女性は考えました。
これって、図々しく考えて、相続しておいて、一円も夫の子供には渡さずに、自分で使うという方法もあるけど、
ただでも、二人が交際していると回りに知れた時に、女性が言われたことは、財産泥棒。
いわゆる、後妻業の女、です。
実際は、財産を残った子供に全額渡したとしても、そんなことは世間には分からないことで、悪い評判だけが飛び交います。
後妻の立場になる女性は、男性よりもかなり若かったから、悪い評判の中を生きるのは大変だと考えました。
それと、夫の子供の立場になれば、後妻が自分に全額財産を贈るという遺言を作って、さっさと死んでくれたら、それほどいいことはありません。
長生きされたら、コトですよ。
ということなどを考えて、女性は、籍を入れたいというその男性の申し出を断りました。
籍を入れて、財産相続の権利を放棄しても、遺留分としてかなりの金額が手に入るよ、とその男性は、女性の顔色を見ながら、言ったそうです。
女性は、男性が本当は一円も自分に残したくはないのだと分かっていたので、
それでも、籍を入れることを切望してくれれば、まだ、考える余地がないでもない、とは思ったそうですが、一度言ったきりで、男性はほっとした顔をしたそうで、
女性は、私が働いて得たお金じゃないんだから、手にするのはよそうと考えて、籍に入る話にはそれ以上、触れなかったと言っていました。
誰が聞いても、なんてこった!? という内容ですが、
女性は、男性が亡くなった後、後ろ指をさされることなく、
暮らしています。
お金持ちは、色々、知恵を巡らせるものです。