ダダ漏れの女

こんばんは。

図らずも残業となってしまい、残業目標時間を超えてしまった。
そんな夜に乗った電車で、「ダダ漏れの女」に出会う。

背はそんなに高くない。長い髪は後ろでひとつにまとめ、服装は小気味のいい感じ。
そこは後から乗り込む他の客には邪魔になるのになと思う場所に立つその女の口から、結構大きめの声で「だぁからそこに立つから後ろがつっかえる！」って、あんたの口から言う？　思わず皮肉をいいそうになった。
その後のその女のいうことは、よく聞き取れないくらいのつぶやきだった。立っている位置は、後から乗り込んだ人たちに押されて、程よく中央だったが、足を踏ん張っていることの正当性なのか、「揺れるし、足の位置は、これで、よし！」みたいな内容。「引き」で黙って自分の状態を見ることができないのか。
悪くはないけど、滑稽だ。ちょっとガン見しそうになって堪える。一方で、ちらりと私の頭をよぎることがある…。

そして明けて今朝。
まだ疲れが残ってる。眠い。
乗った電車がいつもより混雑していて、気が滅入る。すぐ目の前の女がしかめっ面でブツブツ言い出した。もちろん昨日の女とは違う。ヒールのあるパンプスでしゃらりとしたアクセサリーのオシャレな女が、だ。思わず見つめちゃったよ。「続・ダダ漏れ女」だよ。

ああ、嫌だ。口がへの字だ。かなり怒っているんだ。私に対してかどうかはよく分からないけど。でも確かに触れてなんかないし。

乗り換えのホームで、その女は怒った足取りで去っていった。

乗り換え後の電車はいつものことながら、また更に混雑度が上がる。と、混雑した電車内で、またも私の目の前の女が、今度はショートカットでトップをいい具合に盛って、綺麗に髪をセットした女が！ ー ブツブツ言うんである！！！！ 　こいつも「ダダ漏れ女」だったとは！

あ～もうヤダ！！！

そして確信する。私の頭をちらりと横切るもの。この「ダダ漏れ女」達はいわば「鏡」だ。私の精神状態が、きっと「ダダ漏れ女」なんだ。

「引き」で自分の状態を見ることができてないんだ、
悪くはないけど、滑稽なんだ、私。

あ～いやだ～（＞＿＜）　休んだほうがいいのかぁ？怒っちゃってんのかぁ？私。
眠くってだるくって、身体の辛い一日であった。