親子で似ることってあると思うけれど、今日、ふと思った。
父と私の共通項は、なんだろう?
う~ん、土塊(つちくれ)っぽいところ、かな。
私は父に対して素朴すぎる、という印象を持っている。
小さいころは、とにかく怒鳴り声が強い印象で、ひたすら「恐い」父だった。
自分の気持ちを表現するのに、不器用な人だとも思った。
軽快にしゃべるタイプの人を「ちゃらちゃらしている」といって侮蔑しているが、
本当は自分もそうしたいのではないかと。
あと、こっそり、「多動」じゃないのかと思う。
違うかな。多趣味なだけかな。
父の趣味で一番印象強いのは、庭に置かれた岩石。それに山菜を植えてた。ゴルフもするし、将棋も指すし、卓球も好きみたいだった。柔道も得意らしく、小さな私たちは、よく足払いをかけられたっけ。
(ていうか、べつに今も生きてるからこんなに過去形じゃなくていいんだけど)
会社で大変にお世話になった先輩女性の亡くなられたお父さんの話が私の父とそっくりで、涙を流して笑いながら話した。 …そうそう、うちのお父さんも、庭にね、山で見つけてきたお気に入りの石、もう岩って言ってもいいような大きさのやつを、重機を借りてまで移動してきて、ご満悦でね、と。
うちの父はもっと小ぶりな岩石で我慢してたけど。
きのこ採りにもハマった。それにタラの芽。
タラの木を庭に植えて、春先にてんぷらにしてもらうと大満足で、家族にも自慢するのだ。
「わぁが(俺が)山がら根っこごと採ってきてよ、庭さ植えだ(植えた)のだべな!
春さなってあったがくなれば芽が出で、ちょっとかわいそんだけど、
わんどさ(俺たちに)食べられるのえ」
たまたまもらったと言っていたが、庭で烏骨鶏も飼って、生みたて卵が食べられると言ってたっけなぁ。
ま、凝り性っていったら、私も凝り性かもしれない。
私は単純な人間だと思う。
信じやすい、共感しやすい、嘘が下手。馬鹿正直。土塊(つちくれ)と通ずるもの。飾らず、欲張らず。調子よく立ち回って、周囲の人より得をする、そういうことの真反対。
そうだ、馬鹿正直、それが一番父と似ている。
父自身が認識している「自身の強み」は、ひらめきや工夫なのではなかろうかと思う。しかし、私は父の一番いいところは、馬鹿正直だと、感じるのだ。
私自身も、特に最近の息子を見ていて、私と似ているところがある、しかも変なところが似ている、と思う。
似ているのは、仕事にムキになるところ。
そういえば、父は自分のこだわっているものの知識については妙にムキになるところがあった。
娘二人に、または妻に、くどくどと力説するのである。それについては、私はややゲンナリするのだが。
私自身は、ムキになって息子がバイト先のあれやこれやを語るのを見るにつけ、なんとなく、私の何かを認めてくれていると感じる。実はちょっと癒される、まったく別な意味でだけど。
それが、照れとなって、言わば、「変なところが似るのよね」となるのかもしれない。
父も、馬鹿正直な自分をコンプレックスと感じているような、誇りに思っているような、表現力に乏しい人ではあるが、そんなように見える。
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