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平谷美樹の『採薬使佐平次』を読んだ。平谷美樹は1960年岩手県生まれ、大阪芸術大学芸術学部卒。2000年『エデュミオンエデュミオン』でデビュー、『エリ、エリ』で第1回小松左京賞を受賞などと経歴が書かれていたが、残念ながらこの本がはじめての本。「採薬使」とは徳川8代将軍吉宗が紀州から連れてきた御庭番の1種で、薬草の採集を装って各藩の内情を探ったりする役目だったらしい。この作品では、西国で発生した鳶色浮塵子の被害を採薬使が探りに出て、それが人工的に増殖されたものではないかという疑いを持ってその背景をあぶりだしていくという話しだ。やけにウンカの生態に詳しいなと思って最後まで読み進むと、澤口たまみ女史の名前が出てきた。なるほどと感心。結構面白かったので続きに期待。
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