山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

近況8月(上)

2010-08-09 14:23:30 | モノローグ【エトセトラ】
8月4日
KYUSYU ARTIST GROUP EXHIBITION【KAG展】が熊本県立美術館(分館)で開催されています。8月8日(日)まで。

メンバーの中に山本徹夫氏がいる。(写真参照)
彼は以前(1986-90)、劇団の舞台美術を担当していた。本業はあくまでも美術作家である。とりわけ、造形美術の分野。
ヨーロッパでの美術展にも積極的に出品しており、韓国でのビエンナール展では私も同行したことがある。

今回の展示では、作品の構造上、クレームがついたそうだ。
美術館には学芸員がいて、企画管理などの仕事をしているのだが、・・・。

「作家を信用しろよ!」と言いたい。

劇場でもそうであるが、不毛な「安全管理」の傾向が強くなっている。
不毛とは?・・・危険に対する神経衰弱である。
作家は安全性を疎かにしているわけではない。最低限の安全性は考慮している。
にも関わらず、「危険」という理由で変更を要求してくるとはどういうことだろう?
極端なことを言えば、私は危険な美術に魅かれる。危うさに感動するタイプである。

この程度で危険?それはないだろう?・・・彼が活動を海外に求めていることを裏返せば、日本の表現に対する権利の低さが露呈されているのではなかろうか。つまり、管理する側の価値観の無さとも言える。

今夜は彼が我が家に一泊する。久しぶりに波長が合う同士と呑める。
さて、今から!・・・こころの洗濯である。

8月7日
8月4日から始まった「演劇大学 in FUKUOKA」(演出家・俳優養成セミナー)が7日の「発表会」と「シンポジューム」で閉幕した。
会場:パピオビールーム
主催:日本演出者協会、(財)福岡市文化振興財団、福岡市。
企画制作:NPO法人アートマネージメントセンター福岡

夢桟敷からはクドシン、ましまんの2名が参加しており、7日は座長、幸太君、私が行く。
おや、演劇大学in熊本で顔馴染みの顔も見える。もはや戦友?

九州劇場の鈴木さんをはじめ、「お元気でしたか、お久しぶり」を交わす。あ、永山さん!彼女は先日まで流山児事務所の「夢十夜」ワークショップにも熊本から参加していた。

【講師陣】
瓜生正美氏
和田嘉夫氏
流山児祥氏
羊屋白玉氏

発表会では4つのチームによる寸劇を4本。3泊4日で作り上げる苦労を知っているだけに拍手に力を込める。
シンポジュームは「世代間交流の演劇」。

打ち上げ交流に参加して、熊本組は一次会で帰る。何?みんなは中州で二次会!あ~、一泊したいね。
(注:写真は打ち上げ飲み会の写真につき、みなさんリラックスしております。)

福岡での輪が広がる。
お疲れ様でした。
熊本着は零時を超えていた。

8月8日
今日は前述のKAG展搬出日。山本徹夫君の作品、人に劇団員たちに会わせたい気持ちもあり、熊本県立美術館(分館)へ行く。
劇団(二期1980後半-90年代)の頃は、美術家とのコラボによる舞台などもやっていて、今回の出展者の中にも懐かしい人たちと会う。
「あの人は今?」などの質問を浴びる。「酒に酔って赤フン一つで暴れていた男?」「白塗りメイクで街を歩いていた女?」「あの頃の劇団員たちは誰にでも抱きついていた?」・・・「はあ?」
人の記憶というものは!・・・あの人たちは真人間になっております。もう40~50代ですからね。マットウに生きていますよ。

展示室(4F)の隣に喫茶があり、肥後丸ちゃん(劇団員)が働いている。暫くはそこで涼む。窓からの景色は熊本城。


長男夫婦が大阪から熊本へ帰っており、夜は中華店(咲希のバイト先)でファミリー食事会をする。映画アダムスファミリーのような魔法使いや怪物のような会話になる。
「この前、乳母車に人形を乗せたおばあさんがいたよ。」「わたしには烏帽子を被った身長30センチのおじさんが見えるの。」など。

いつものことだが、出るわ出るわ。食べきれない程の中華料理!大サービスである。
幸せって何だっけ?美味しいモノを呑んで食べていれば家内円満。これですね。