前回、西欧では鳥類指令、生息地指令、ナチュラ2000の生息地のネットワークがあると書きました。
対して、日本は?
日本には、国立公園、国定公園、都道府県立自然公園が約56000㎢があって、国土の約15%。
環境省 HP
日本の国立公園 より
鳥獣保護区は?
日本の国立鳥獣保護区5917k㎡(日本全体の1%)
ラムサール条約湿地1551k㎡、(日本全体の0.4%)
生息地等保護区14k㎡ 小
このほか、都道府県の鳥獣保護区が約30000k㎡(日本の7%)
環境省 HP
野生鳥獣の保護及び管理 より
現在、日本は陸域の20.5%、海域が13.3%保全されているそうなので(生物多様性戦略2023-2030より)、被っているところは、国立公園と重複しているのかなと思います。
私が見たところ、けっこう国立公園内に国立鳥獣保護区は重複していました。
国立鳥獣保護区の目標も主に、鳥です。
お察しの通り、どちらも、戦前のものが始まりで古い設定です。
国立公園などは、景観保護のための法律。
鳥獣保護区は、狩猟法(大正7年)というこれは狩猟の昔の禁猟区が元になったもので、どちらも生物多様性、生態学の研究から指定されたものではありません。
(それにしても、日本って、都市にしても、水田の農地整備にしても、生物多様性の知見を取り入れた仕組みとか、生態学の保全とかが、まるで取り入れられてないですね)
これから、日本に必要と思うもの。
日本も種の保全、生息地の保全は必要になってくると思います。
全種の保全
・種の生態学的保全
・種の生息地ネットワーク
・そもそも日本に散らばった遺伝子多様なそれぞれの種の保全
生息地の保全
日本全土の森、草原、田んぼ、畔、海岸、干潟等。
・日本全土の森などを生息地として指定、保全
・その生息地が絶滅段階にあるか良好か、管理
それを連動させる。
でなければ、このまままったく、生息地保護も、種の保護もしない、人間の気の向くまま、開発するまま続いたとしたら、鳥類や爬虫類、両生類、魚類、昆虫などの種そのものも、減少がもっと進むでしょう。
数十年、いえ、数年でそうなってもおかしくなく、わあ、もうここに数匹しかいない、保全しようたって、どう取り戻せというのか・・・
絶滅しても言われるのは50年後ですから、怖ろしいほど絶滅は気づかれません。
全国の生息地から把握し、種の増減を把握していたら、すぐに気づけます。
以上のような現状から、まず保全のことを書きますと
・生息地の保護
・種によっての保護
を、生息地指令、種の指令として、日本も発するべきと思います。
昆虫を増やそう、自然で
お読みいただき、ありがとうございました。