自然のメモ

かつてあった日本の自然を考える、コアエリア考:オオカミ考

NHKでオオカミのことを取り上げた番組を二つ見ました。
新日本風土記「オオカミとカワウソ」

ワイルドライフ「厳冬のモンゴル 雪原を駆ける蒼きオオカミ」

 

風土記のほうは、オオカミ信仰とカワウソを発見しようとする人たちでした。

ワイルドライフのほうは、モンゴルの国立公園での話でした。

 

基本には全自然回復計画をせねばならないと思っていますが、どうやるのか、どこをコアエリアにするのか、自分では原生林なのか?と思っていたのですが、オオカミもそうでした、かつて日本の自然の中にいた、頂点にいた存在・・・。


生息地指令で、場のことばかり考えていましたが、種や生態からの生息地も考えねばと、自分でも言っていたのに、頭から抜けていました。


日本がコアエリアを考える時、オオカミの生息地を考えねばならないでしょう。

再導入の是非は置いておいて、それでも、日本はオオカミがいた自然ですから。まずは。

 


ちょうど、オオカミの生息地について、どれほど取れるか?どこが最適なのか?という解答を出しているところがあったので、読みました。

 

頂点捕食者が存在する生態系から見る北海道へオオカミ再導入の可能性

 

ここでは、北海道全域にどこが生息地になるか?などを、検証しています。

ちょうど、ワイルドライフで出ていたモンゴルの国立公園での調査も載っていました。

 

これを見てもらったら、かなりの最適地があることが分かります。

 

こちらに載っている場所の写真を探したらあったので、写真ACから取ってきました。

イメージとしての参考です。

大雪山国立公園の写真です。

 

 

 

トムラウシ山

 

 

ニソペツ山

 

 

これも昔、どこに、どれほどの群れがいたのか・・・

 

いろいろ、これは調べることが多そうですね。

 

でも、やはりオオカミの導入となると、怖れる人や嫌がる人が多いようです。

 

まあ、何の予防も安全の対策もせずに、単に入れるなんてしないと思いますが、事故となるとやはり、問題視されるでしょうね。


交通事故もそうで、一件あっただけでも問題ですし、私らも厳しく取り締まられています。
車との衝突も0が望ましいのですから、野生動物との衝突や接触事故も0が望ましいと、私も思います。お互いに。

 

具体的には私もどうしたらいいのか、私も分かりませんが、うちの近所をまた考えてみると、田舎ですので、ほんと最近まで獣害というものはなかったのです。

ここ数十年の間に、何かあった・・・それは、うちの近所で考えると、道路建設、開発、農地整備、それから巷で言われれている里山の利用がなくなったこともあるかもしれませんし、関係ないかもしれませんが、外来種も蔓延などもしていますし、昔取れたマツタケなども取れないとも聞きますし・・・など、何か原因があるような気がします。

里山の利用という点では、うちの周辺では、建設屋や大型施設が入って、開発したり、囲いをしたり、里山利用などの出来なくなった点もありますし、池や沼が囲われ、セメント固めされて、そういう場へ入れなくなったこと、水系も川の上から下、支流までセメント固めでそれも場に入れなくなったことも・・・・何かあるかもしれません。

一つではなく、複合的なのかもしれません。これから私もまた、いろいろ見て、考えて行きたいと思います。

 

 

 

話をもとに戻しますと

日本の自然を考える場合、オオカミなど、かつていた存在を考えることも必要でしょう。

カワウソ、アシカ、ミナミトミヨ、スジゲンゴロウ・・・オオウラギンヒョウモン。トキ、コウノトリ。

今ももう50%も80%、90%、100%も数を減らした危機的な種も。

 

例えば、タカやハヤブサ類は山の斜面を営巣地に使うようですので、日本全国の山の斜面はもう生息地で良いです。(私には)

環境省HP 猛禽類保護の進め方

 

また、カワウソもいた日本ですから、カワウソの住むべき川や河畔林、山、海までの一連のルートも、カワウソの生息地ですね。

 

EUのほうでは、一万頭ぐらいがいるようです。ナチュラビューア2000を見ると、西欧で3000箇所がカワウソの生息地に指定されています。(韓国にもいます)

 


カワウソがいるには、川に相当な量の魚やエビ、藻などのエサが必要です。カワウソは一日、1キロぐらいは食べるようです。

 

トキもこの記事でエサがどれほどいるかを書きましたが、

「60 羽のトキが生きていくためには、年間約 4.4t のエサが必要とされ、その安定的供給のためには、10 倍の約 44t の餌が必要になると見積られている」

60羽のトキで、年間44t

 

 

ダーウィンが来たを見て、トキを日本に増やそう - 自然のメモ

現在、佐渡ヶ島にしかいないという話で、日本の面積378000k㎡÷佐渡ヶ島の面積854.8k㎡854.8k㎡÷378000k㎡=0.002=0.2%減少率=99.8%トキ。 テレビで...

goo blog

 

 

そのうえ、コウノトリまで来たら・・・

 

 

いろいろ場から考えているとどこからどう取るか分かりづらかったですが、種族から取っていけば話が分かりやすいですね。

その種族がいるとしてエサのことも。

などと上げていくと、だんだんと日本の自然のあるべき姿として、必要なものは見えて来るような気がします。

 

自然回復をさせた場合、利点も考えられます。

まず、上の文書の中でも、載っていましたが、北海道では、エゾシカが増えて、駆除が30万匹もされているそうで、農業被害もかなり多く、また交通事故も5000件台と驚くべき数のようです。

もし、うまく行けば農業被害の38憶の損害も消え、駆除での払われる人件費の費用も減るでしょう。

交通事故も減るかもしれません。

こうしたシカなどの増加で偏りが出てしまい、劣化した自然も回復し、現地の自然の健全性が回復することも期待されます。

 

地域の観光の目玉にもなります。世界中からもっと観光客が来るエリアになるかもしれません。

 

自然回復しながら、そこを観光にする、エコツアーにするなどの経済効果のある地域にして行くと、一石二鳥、一挙両得となり得る、はずです。

 

いろいろな方面から、いろいろ考察や調査が必要なことで、私もこんがらがっていますが、各地もこんがりながらでも、とりあえず、まずは、うまく自然回復の軌道に乗れていければいいなと思います。

 

 


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コメント一覧

yamazakurakasuminomayori
ほんと、なぜ今こんななのか?ですが、基本的には人間のしたことが裏目に出ているのが大きいと思います。発展と言っても、もっと他に発展のしようがあったのだと思います。
それが全体を崩す、それは恐ろしいことです。
元に戻すのは困難、それも怖ろしいことです。確かに、ニシンも50年戻って来てない。
そう考えると、オオカミもカワウソもいない日本、どうしてこんな様態でいけるのか・・・なんでこのように多くを変えてしまったのかと思わざるを得ません。
自然回復も順調ばかりではなく、時間もかかると思います。また、バランスが欠けて来たりも怖ろしい話です。バランスもよく考えねばならないでしょう。

ただ、うちのセメント三面張りの近所でわずかに生きる貝、どこにでもいるタニシみたいな奴がいるおかげで、水路の水が澄んで来ます。

森もそうですが、何百年とかかって動植物などが入り込み、公園の森とは違う種類が相当に多いです。

前にも出しましたが、フランスの国立公園の調査では、古森林の森では、虫目の昆虫はフランス本土全体の半分にあたる約5000種、キノコ類は75%に当たる1万5000種が存在するということが分かったそうです。

そうした多種多様に入り込んだ森は、機能が高いというか、強いです。
ですので、自然回復をして行くことは、無駄ではないと思います。

どこまで戻せるか分かりませんが、回復させたら、もっと多くが回復して、もっと良い環境になって来る、はず・・・
190333inuneko
やはり人間が自然を壊してる部分は大きいと思います
気候変動にしても、外来種にしても、野生動物の出没も
開拓や発展により自然が減ったのと同時にグローバル社会や物の流通発展でいろんな生き物が世界を移動しているのも事実ですね
一度壊れた自然を元に戻すのはかなり困難だと以前環境講習会で聞きました、自然界にはバランスが必用で何か欠けると全部が崩れていくとも言ってたような
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