総合診療医からの健康アドバイス

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薬剤ゲノム学の知見

2018-02-04 21:09:42 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 圧倒でした。今日の午後八時過ぎのボクシングWBCフライ級タイトルマッチは沖縄県の県立武道館で行われ、県出身の比嘉大吾選手が1ラウンド2分ちょっとでKO勝ちでした。力の差がはっきりしてましたね。これで15連続KO勝ちの日本記録に並びました。次の試合が楽しみですね。では、本題へ。
 
 
 
 
 薬剤ゲノム学の進歩により、ある薬剤が作用するポイントの遺伝子型分類ができるようになりました。
 
 
 もともと、人によって薬が効きやすい、あるいは効きにくいというのがあります。
 
 
 これは、ある薬に対する感受性が高いタイプ、あるいは感受性が低いタイプ、という分類が用いられています。
 
 
 
 
 うつ病の患者さんには抗うつ薬が処方されることがあります。
 
 
 しかしながら抗うつ薬によく反応する患者さんと、そうでない患者さんがいます。
 
 
 また一方で、抗うつ薬の副作用が出やすい患者さんと、副作用が出にくい患者さんがいます。
 
 
 
 
 患者さんのゲノムを解析することによって、このような薬の治療を行う前にその反応性や副作用のリスクをある程度予測できることになります。
 
 
 これにより、抗うつ薬による治療の価値が高まることになります。
 
 
 薬の効きやすい患者さんにこのような治療を行うことになるので、薬の効果が良くなり、薬の副作用が減るからです。
 
 
 
 
 このようなゲノム解析で処方が「調整」される可能性がある薬剤には、抗ウィルス薬、抗がん薬、免疫抑制薬、鎮痛薬、高コレステロール薬などがあります。
 
 
 今後の薬の使い方は、同じ病気で同じ薬が処方される、というのではなく、同じ病気でも個々人で異なった薬が異なった用量で処方される、というスタイルになるでしょう。

 

 

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