喜寿から始まる

気づき・観察・発見・元気キレイ・自分らしく・生きる

ターシャ・チューダーの三部作を

2020年09月26日 | 写真・絵日記

このところ、雨の日が多い。
といっても、一日中雨というのではない。
細かい雨がいつ降るかわからないだけである。
外出するときは、念のために傘がいる。
昔は雨の日は一日中しっかりと雨が降っていたように思う。
いつごろから、このような降り方になったのだろうか。
ふと40年以上も前のロンドンを懐かしく思い出した。
当時、ロンドンでは、雨はにわか雨・通り雨ときまっていたので、外出中に雨に出くわしても、軒先でちょっと雨宿りをすればよかった。

・・・・・
日本でターシャ・チューダー・ブームがあった。2000年の初めころと思う。
成功したアメリカの絵本作家で、バーモントの山奥で、好きなガーデニングをして自然の中で、18世紀風の生き方を実践していた。
山奥に移り住んだのは56歳になっていた。
ブームの当時は既に87歳になっていた。それでもライフスタイルは変わらず、むしろそれを楽しんでいた。
本屋で、どちらかというと写真集といってもいい、そこにターシャの言葉が添えられていた本をみて、憧れを感じた。

当時は働き盛りだったので、超非現実にもみえるナチュラルライフに、心の安らぎを覚えたのだと思う。
三部作「思うとおりに歩めばいいのよ」(87歳)
   「楽しみは創り出せるものよ」(88歳)
   「今が一番いい時よ」(89歳)
は今も大事に本棚に納まっている。
ときどき上京していた今は亡き母が、今思えばターシャさんと同じ年ごろだったが、これらの本を読んでいたのを懐かしく思い出した。何か感じているようだった。

「私は、社会通念より自分の価値観に従って生きる方を選びました。だから、おもしろく充実した人生を歩んできたのだと思います。」という言葉は重いものがある。それが多くの人々の心を動かすのだと思う、厳しいが美しい自然の写真、彼女の18世紀風の非現実的日常生活の写真のもつ鮮烈なイメージとともに。

ターシャのクリスマスアドベントカレンダーから。彼女の絵の雰囲気がわかる。
あったかいおとぎの国の雰囲気です。

・・・・・

コロナで地方暮らしの良さが言われている。
ターシャさんは非常に厳しい自然の中で開拓者のような一人暮らしをしていたのであるが、自然の近くで生活する、生きるというのは人間の本能のようなものかもしれない。

厳粛とノスタルジックな気分になった一日である。