2006/6/15(木) 曇りのち雨
NHK2月13日放送
講師 石倉 昇8段
司会 林 芳美アマ6段
先日の1譜に戻って三々に入られた場合のあれこれ。
1譜

2譜 地にしたいほうから

黒は12のほうからオサエます。黒は14,16と二段バネするのが好手です。
ナナメはこわいと言う人もおられるでしょうが、この場合はこれがよい。
3譜

白は17と切って19と1子をカカエます。黒は20の切りから22と白二子を取って10数目の地を作り安定しました。白も黒△を取って厚くなり、黒白ともに満足です。
3図

白が1と逃げ出しても、黒2から4まで取れています。
4図

3譜の白17で白1とつないでくれば黒は2とつぎます。白3,5とハネツいで生きますが白地は小さい。黒6と構えて厚くなり黒十分です。
5図

2譜の黒16で黒1と伸びるのは、白4,6とハネツギます。
4図と同じように見えますが、白地が5目ほど多く、白△とつながる手も残っています。これなら白満足です。黒としては2譜のほうがよさそうです。ここで黒は7と守ります(7でAは重複気味)
6図 7を打たないと

白1が厳しいのぞきです黒2と守っても、白3ののぞきが好手です。
7図

黒6と切ってきても、白7のアタリから11とがんばり黒は大いに苦しい。
8図

黒12と打っても、白19までで、黒はバラバラになってつぶれとなります。
9図

黒△がきてもそのままで生きています。黒1とフトコロを狭めてきました。うっかり白Aとオサエると、黒2に切られて取られます。白2のつなぎが大切です。
黒3の急所に対して、生きる時のコツは?
10図

白は4,6とナナメに動くのがコツでした。白8まで生きてます。
11図

さて、1譜で黒1とオサエるのは、この場合よくありません。上辺に壁を作っても白△があるので、地になりません。まず「地になるほうから」です。大ケイマのときは黒5とオサエてよかったはずだが・・・
12図

白6の切からしろ8,10とハネツギ、黒11とカケツギました。
13図

上辺と左辺に白△と援軍が待っていますのでAとツガずに白12が厳しい。
14図

13,15と切り取られると隅の白には部分的には生きはありません。しかし、白16が急所で黒がしびれています。
15図

ウッテカエシになるので、黒17につぎ白は18のハネから22までどんどん閉じ込めていきます。黒23は一番がんばった受け方です。
16図

白は取りに行かずに、24とさがって白26まで白は生き、黒27まで生かすのがいいのです。そして今度は白28から右辺の黒をいじめます。黒はまだ眼がなく、次々攻められては、黒大苦戦です。
17図

黒1と並び3と打つほうが筋がいいのですが・・・
18図

白は4のツケから脱出をはかります。黒5,7と取りに来ると
19図

白も8の切から10とアタリアタリと逃げて生きます。
20図

だいたい白20までが想定されます。もともと黒のしまりのあったところで、黒がバラバラでやっと生きる状態になってはひどい。
NHK2月13日放送
講師 石倉 昇8段
司会 林 芳美アマ6段
先日の1譜に戻って三々に入られた場合のあれこれ。
1譜

2譜 地にしたいほうから

黒は12のほうからオサエます。黒は14,16と二段バネするのが好手です。
ナナメはこわいと言う人もおられるでしょうが、この場合はこれがよい。
3譜

白は17と切って19と1子をカカエます。黒は20の切りから22と白二子を取って10数目の地を作り安定しました。白も黒△を取って厚くなり、黒白ともに満足です。
3図

白が1と逃げ出しても、黒2から4まで取れています。
4図

3譜の白17で白1とつないでくれば黒は2とつぎます。白3,5とハネツいで生きますが白地は小さい。黒6と構えて厚くなり黒十分です。
5図

2譜の黒16で黒1と伸びるのは、白4,6とハネツギます。
4図と同じように見えますが、白地が5目ほど多く、白△とつながる手も残っています。これなら白満足です。黒としては2譜のほうがよさそうです。ここで黒は7と守ります(7でAは重複気味)
6図 7を打たないと

白1が厳しいのぞきです黒2と守っても、白3ののぞきが好手です。
7図

黒6と切ってきても、白7のアタリから11とがんばり黒は大いに苦しい。
8図

黒12と打っても、白19までで、黒はバラバラになってつぶれとなります。
9図

黒△がきてもそのままで生きています。黒1とフトコロを狭めてきました。うっかり白Aとオサエると、黒2に切られて取られます。白2のつなぎが大切です。
黒3の急所に対して、生きる時のコツは?
10図

白は4,6とナナメに動くのがコツでした。白8まで生きてます。
11図

さて、1譜で黒1とオサエるのは、この場合よくありません。上辺に壁を作っても白△があるので、地になりません。まず「地になるほうから」です。大ケイマのときは黒5とオサエてよかったはずだが・・・
12図

白6の切からしろ8,10とハネツギ、黒11とカケツギました。
13図

上辺と左辺に白△と援軍が待っていますのでAとツガずに白12が厳しい。
14図

13,15と切り取られると隅の白には部分的には生きはありません。しかし、白16が急所で黒がしびれています。
15図

ウッテカエシになるので、黒17につぎ白は18のハネから22までどんどん閉じ込めていきます。黒23は一番がんばった受け方です。
16図

白は取りに行かずに、24とさがって白26まで白は生き、黒27まで生かすのがいいのです。そして今度は白28から右辺の黒をいじめます。黒はまだ眼がなく、次々攻められては、黒大苦戦です。
17図

黒1と並び3と打つほうが筋がいいのですが・・・
18図

白は4のツケから脱出をはかります。黒5,7と取りに来ると
19図

白も8の切から10とアタリアタリと逃げて生きます。
20図

だいたい白20までが想定されます。もともと黒のしまりのあったところで、黒がバラバラでやっと生きる状態になってはひどい。