2006/6/29(木)晴れのち曇り
NHK2月20日放送
講師 石倉 昇8段
司会 林 芳美アマ6段
テーマ図B 白先

黒1と左上に三々に入るのも部分的には大きい手ですが、この局面ではやや疑問です。白にチャンス到来
1譜 断固サガる

そこは白2とサガります。多くの場合は、サガリがいい手になります。
サガっていけないのは隅の白石が攻められる恐れのあるときだけです。
白は3とノゾいて、フトコロを広げてきました。白8とオサえて黒9と急所に守って、黒は生きです。白地を荒らして、部分的には黒は成功ですが、このあと、白は左辺の黒への攻めが楽しみです。どう攻めますか。
1図

1譜の白2で白1とオサえる人が多いのですが、弱気です。
黒は先手で15目ほど得をして、根拠を持って安定しました。置き碁でよく出来る形ですが、こういう手を打っていると置き碁でもすぐいい勝負になってしまいます。
2譜 白リード

白はまず10と打ち込み、黒が11から隅を生きたとき、白18と左辺の黒を攻めます。そして白20と模様を拡大します。(攻めながら地を作る)理想的な展開です。
○攻めはケイマ(白18)
○模様を広げるケイマ(白20)
白24までの形成を見てみましょう。
黒地:左上(6目)+右上(15目強)+下辺(26目)+左下(10目弱)+左辺(3目)=約60目
白地:上辺(10目強)+右辺(10目弱)+下辺(約40目)=約60目
盤面でほぼ互角しかも左辺の黒への攻めも残って、白優勢です。
2図

2譜の黒11で黒1とトブのは、白2とコスミツケられ根拠を奪われます。しろ6のノゾキから白8まで攻められて黒苦戦です。
3図

2譜の白10では、白1と守るのも甲乙つけがたい大きな手です。
黒が2と守れば白は3から5と黒を攻めながら上辺を盛り上げていきます。
黒地:左上(6目)+右上(15目強)+下辺(35目)+左辺(2目)=58目
白地:上辺(約30目)+右辺(10目弱)+左辺(25目)=約65目
これでも白がリードしています。
4図

1譜の黒5で、黒1とハウことも考えられます。それなら白はすぐ2とでて4と隅に近いほうに切を入れます。

白6のハネに黒7と守れば、白8を打ってから白10と大きい手を打ってこれも白優勢です。黒9の抜きは省けません
6図

白1から5まで、死んでしまいます。
次回は三々入り4です。
NHK2月20日放送
講師 石倉 昇8段
司会 林 芳美アマ6段
テーマ図B 白先

黒1と左上に三々に入るのも部分的には大きい手ですが、この局面ではやや疑問です。白にチャンス到来
1譜 断固サガる

そこは白2とサガります。多くの場合は、サガリがいい手になります。
サガっていけないのは隅の白石が攻められる恐れのあるときだけです。
白は3とノゾいて、フトコロを広げてきました。白8とオサえて黒9と急所に守って、黒は生きです。白地を荒らして、部分的には黒は成功ですが、このあと、白は左辺の黒への攻めが楽しみです。どう攻めますか。
1図

1譜の白2で白1とオサえる人が多いのですが、弱気です。
黒は先手で15目ほど得をして、根拠を持って安定しました。置き碁でよく出来る形ですが、こういう手を打っていると置き碁でもすぐいい勝負になってしまいます。
2譜 白リード

白はまず10と打ち込み、黒が11から隅を生きたとき、白18と左辺の黒を攻めます。そして白20と模様を拡大します。(攻めながら地を作る)理想的な展開です。
○攻めはケイマ(白18)
○模様を広げるケイマ(白20)
白24までの形成を見てみましょう。
黒地:左上(6目)+右上(15目強)+下辺(26目)+左下(10目弱)+左辺(3目)=約60目
白地:上辺(10目強)+右辺(10目弱)+下辺(約40目)=約60目
盤面でほぼ互角しかも左辺の黒への攻めも残って、白優勢です。
2図

2譜の黒11で黒1とトブのは、白2とコスミツケられ根拠を奪われます。しろ6のノゾキから白8まで攻められて黒苦戦です。
3図

2譜の白10では、白1と守るのも甲乙つけがたい大きな手です。
黒が2と守れば白は3から5と黒を攻めながら上辺を盛り上げていきます。
黒地:左上(6目)+右上(15目強)+下辺(35目)+左辺(2目)=58目
白地:上辺(約30目)+右辺(10目弱)+左辺(25目)=約65目
これでも白がリードしています。
4図

1譜の黒5で、黒1とハウことも考えられます。それなら白はすぐ2とでて4と隅に近いほうに切を入れます。

白6のハネに黒7と守れば、白8を打ってから白10と大きい手を打ってこれも白優勢です。黒9の抜きは省けません
6図

白1から5まで、死んでしまいます。
次回は三々入り4です。