★弁天喜楽会囲碁★

     

三々に強くなろう

2006-06-26 11:31:46 | NHK囲碁講座
2006/6/26(月) 雨のち曇り

NHK2月20日放送
講師 石倉 昇8段
司会 林 芳美アマ6段

三々入り第3
テーマ図A 前回の続きです

白は1とトンで、左辺の白を守りました。大場がたくさんあって、目移りするかも知りませんが、黒はどこに目を向けたらいいでしょうか。


1譜

今が黒2と三々に入るタイミングです。地が完成する一手前に荒らすのが、うまい。白△があるときは、必ずいったんは白3とさえぎります。黒は4とハネるのがいい。
地を大切にする時は、白5と抑えます。黒6とカケツいで、白7アテ、黒8ツギまでで一段落です。
白Aのツギはヨセになってから、まだ早すぎます。


1図

逆に1と守られるのと黒Aと三々に入るのでは約30目(!)の差があります。


2譜

白△があるときに黒1と這うのは、白2のオサエがぴったりでよくありません。
黒7のハネに白8がまたぴったり。黒9まで生きることは出来ますが、白は白△が働いています。


3図

白1とオサエてくれば黒は4とケイマにすべるのが好手です。黒4でAとハウと白Bのオサエがぴったりで、2図の形に戻り失敗です。


4図

白11までとなると、左辺のヒラキは狭すぎますし下辺の厚みも黒△でぼかされてしまい、この場合白よくありません。


5図

黒1とサガル方をよく見かけますが、これは白2で切断されよくありません。


2譜 一石二鳥

白9,11のハネツギは、黒Aの三々を防ぎつつ、白を攻めようとしている一石二鳥の好手です。黒は12,14と逃げます。仮に黒16まで囲いあったとすると、
黒地右上(15目強)+左辺(5目弱)+下辺(45目)=約65目
白地上辺(40目)+左辺(10目強)+右辺(10目弱)=約60目
互戦の碁では5目半のコミがあるので互角の形成です。

さて、左上の白に黒が、三々に入ってきてもちゃんと殺すことが出来ますか。
実践でしっかり殺せたら、初段です。しっかりマスターしましょう。

6図

黒は3,5とナナメに動いて眼形を作ろうとしてきます。


7図

白はまず6とフトコロを狭めます。次に白8と急所に置けば、黒は死んでいます。
黒が11と取ってきても、白12で6のところがカケメとなります。


8図

白1と当てたくなりますが、黒2と打たれてコウになります。無条件で取れていたところが、コウになっては、大損です。コウ立てで得をされますので、勝負はすぐ逆転してしまいます。


9図 黒1のノゾキはどうでしょう。

ノゾキには次図


10図

墨に入られると眼が出来やすいので、白2と抑えます。黒5とフトコロを広げてきた時が問題です。相手の石にくっつけたくなりますがそこを我慢してふわっといくのがコツです。


11図

白6とまずフトコロを狭めます。次に白8としっかり連絡して自分の弱点を守ります。


12図

9,11とハネツいでフトコロを広げてきたら、白12と相手の目のできる急所におきましょう。これで黒に生きはありません。

13図 黒1とノゾイてきました。

こんなところで考え込む人がいますが、何が大切かを見極めましょう。


14図

当然白2と打って地にするのがよい。黒7まで白△を捨てても十分です。



※石を殺すコツ※
○根拠を奪う(フトコロを狭める)
○むやみにツケない
○自分の弱点を守る。


次回はテーマ図Bです。ごきげんよう