三日がかりで書いた書類が、一瞬にして消えてしまう。あってはならないことなので、何度も保存しながら書き進めていたが、最後の段階で、スマホに転送するところで何が起こったか、全てが吹っ飛んでしまった。メーカー、サイト運営会社に問い合わせても、いずれも打つ手なし。冷たく「もう一度ご入力ください」。悲しいというより、このこと自体をどう考えるべきなのか、思い巡らさざるを得なかった。
これはやっぱり良くない兆候で、止めとけということなのか? また変な目で見られることを覚悟で、お茶を一緒したフランス人に言ってみたら、彼女にも似たようなことはあったし、同じふうに考えたと言う。ただし、調子に乗って「袖ふりあうもたしょうの縁」なんて言い出すと、とんでもない変な奴、てなことになりかねないんだな。
ともかく、データのことは、彼女も相当に心配してくれて、スマホを一生懸命調べたりとか、絶対にデータを失わない方法を伝授してくれたりと、珍しくシュンとなったぼくを慰めたりしてくれているうちに、話題は明日の晩のフランス語による心理ゲームのパーティーへと移っていった。それは面白そうで、ぼくも前から楽しみにしていた。
お陰で、だいぶ気力も戻った。さすがにキーボードは叩く気がしなかったので、音声入力に切り替え、一時間、パソコンに向かって、記憶を頼りにしゃべりまくり、書類を仕上げた。
これはやっぱり良くない兆候で、止めとけということなのか? また変な目で見られることを覚悟で、お茶を一緒したフランス人に言ってみたら、彼女にも似たようなことはあったし、同じふうに考えたと言う。ただし、調子に乗って「袖ふりあうもたしょうの縁」なんて言い出すと、とんでもない変な奴、てなことになりかねないんだな。
ともかく、データのことは、彼女も相当に心配してくれて、スマホを一生懸命調べたりとか、絶対にデータを失わない方法を伝授してくれたりと、珍しくシュンとなったぼくを慰めたりしてくれているうちに、話題は明日の晩のフランス語による心理ゲームのパーティーへと移っていった。それは面白そうで、ぼくも前から楽しみにしていた。
お陰で、だいぶ気力も戻った。さすがにキーボードは叩く気がしなかったので、音声入力に切り替え、一時間、パソコンに向かって、記憶を頼りにしゃべりまくり、書類を仕上げた。