若く青い私が乗り込んだ船(人生)・・・
― その時、流行りだしたカーペンターズの歌声に思わずSOBER(物思い) ―
2021/2/21記
(手探り人生・・・)
私は戦後のベビーブーム期の生まれ。
子供時代は押しなべて、周り近所を見回しても豊かではなかった。 当然、私の家も子供4人、どちらかと言えば食べるので精いっぱい、親も子供たちの進路に余裕もなく、口も出さない出せない。
要するに勉強も学校選びも、子供たち次第、おまけに私が高校1年の時に両親が離婚という事になり、それ以降はアルバイトと学業は常にワンセット。
家が裕福だったり、それなりに子供の将来を心配できる環境の家庭でないので、学校の進路、就職そしてその先の結婚も子供達の本人任せ、多分世間の家庭でも多く。
それはそれで良いのだが、人も草花と同じそれなりのサポートがあれば大きな人生の華を咲かせることもあるかも。 其のせいか自分は政治家や芸能人の二世の登場にやや“嫉妬心”を感じるのは悪い癖だろうか(笑)。
ただ子供が危険な目に会いそうな時は、家族に本気で怒ってもらいたかったとも思っている。
(カーペンターの美しい歌声が、自分を現実に引きづりおろす・・・)
かろうじて大学を卒業し証券会社へ就職、職種は自分にピッタリでした、しかし手を抜かず自分自身にムチを打ちON とOFFの使い分けが出来ず“自滅(退職)”。
20代前半なのに在職中に白髪が多数、知らず知らず精神的にも参っていたのかも。
その後は全然違う環境でやり直そうと美容学校に入学そして卒業。 そしてその業界で知り合った人と結婚。
当時は私自身、美容師としての経験も浅く、中途半端に余り余ったエネルギーを消化するため、そして併せて収入も必要で、東京御徒町の昭和通りに面した喫茶店でアルバイトをしていました。
正直言って、そのお店は居心地の良い所でした。
喫茶店のバイトは何カ所も行きましたが、従業員の休憩時間の食事などトーストにコーヒーだけ、あるいは賄のスープの具が”グタグタの残り物“と適当なのが相場です。
ただこのお店は、従業員の食事はメニューの何でも、リクエストすることが出来ました。
店のオーナーはそうした世間の“擦れた業界の基準”を知らぬ、お金持ちだったかもしれません。
夜10時閉店近くになると、裏の建物から店のオーナーの大学生のお嬢さんが売り上げの計算にやって来ます。
営業時間中は“イージィ・リスニング”を店内に流していましたが、客が引けてからは彼女のお好みを、その日は何故か彼女は”カーペンターズ“の曲をかけて売り上げの計算でした。
たしか曲は“イエスタディ・ワンス・モア”。
高校生時代に私はビートルズに夢中になったりして、流行りをフォローしていましたが、社会人の時や美容学校に通う頃は、その日を終わらせることで精一杯。
とてもどんな曲が流行っているかも、空白の時期。
そこに耳に入ってきた“カーペンターズ”の歌声、一時期のグループ・サウンドのように迫力で訴えるでもなく、優しいサウンド。
“流れの早い川の静かなポケットのような水溜まりにも似た、美しい歌声そして哀愁も漂う。
なぜか説明できなくも、私の心は釘付けとなりました。
(その時24才、ただ私はもう船出していました・・・)
前述のごとく、私には既にパートナーがいます。
普通であれば、いい曲を聞いたら例えば“○○○と言う曲聞いたことある、どう思う?良くない?”という話があってもおかしくない。
しかし相手は、それ迄あまり気には留めていなかったが、”そう言えば“洋楽にたいしてそれ程の興味はない人。
その時、自分が良い曲、なぜか落ち着き、“しんみり”くる感情を、相手とシェアーできない淋しさが急に体を包みました。
男女は時には、その時の流れ、そして関係を持ち、比較的簡単に”扉“の向こう側へ踏み込む。 しかし人間は生きていくうちに、自分のうちに無意識に隠れている感性や違いをひも解いていく(発見していく)。 多分、一生を通して、そして当然、変わっていく(成長とも言える)、例え外観は何時しか年老いていくが。
カーペンターズの歌声が店内に、そして私の心に鳴りわたったいる傍らで・・・
“結婚しちゃっている・・・”と自分。
それを継続して行くしか、選択肢の無い現実。
“私は既に、(人生の)船出をしているのだ・・・”との思い。
(それでは、また別の投稿で)
― その時、流行りだしたカーペンターズの歌声に思わずSOBER(物思い) ―
2021/2/21記
(手探り人生・・・)
私は戦後のベビーブーム期の生まれ。
子供時代は押しなべて、周り近所を見回しても豊かではなかった。 当然、私の家も子供4人、どちらかと言えば食べるので精いっぱい、親も子供たちの進路に余裕もなく、口も出さない出せない。
要するに勉強も学校選びも、子供たち次第、おまけに私が高校1年の時に両親が離婚という事になり、それ以降はアルバイトと学業は常にワンセット。
家が裕福だったり、それなりに子供の将来を心配できる環境の家庭でないので、学校の進路、就職そしてその先の結婚も子供達の本人任せ、多分世間の家庭でも多く。
それはそれで良いのだが、人も草花と同じそれなりのサポートがあれば大きな人生の華を咲かせることもあるかも。 其のせいか自分は政治家や芸能人の二世の登場にやや“嫉妬心”を感じるのは悪い癖だろうか(笑)。
ただ子供が危険な目に会いそうな時は、家族に本気で怒ってもらいたかったとも思っている。
(カーペンターの美しい歌声が、自分を現実に引きづりおろす・・・)
かろうじて大学を卒業し証券会社へ就職、職種は自分にピッタリでした、しかし手を抜かず自分自身にムチを打ちON とOFFの使い分けが出来ず“自滅(退職)”。
20代前半なのに在職中に白髪が多数、知らず知らず精神的にも参っていたのかも。
その後は全然違う環境でやり直そうと美容学校に入学そして卒業。 そしてその業界で知り合った人と結婚。
当時は私自身、美容師としての経験も浅く、中途半端に余り余ったエネルギーを消化するため、そして併せて収入も必要で、東京御徒町の昭和通りに面した喫茶店でアルバイトをしていました。
正直言って、そのお店は居心地の良い所でした。
喫茶店のバイトは何カ所も行きましたが、従業員の休憩時間の食事などトーストにコーヒーだけ、あるいは賄のスープの具が”グタグタの残り物“と適当なのが相場です。
ただこのお店は、従業員の食事はメニューの何でも、リクエストすることが出来ました。
店のオーナーはそうした世間の“擦れた業界の基準”を知らぬ、お金持ちだったかもしれません。
夜10時閉店近くになると、裏の建物から店のオーナーの大学生のお嬢さんが売り上げの計算にやって来ます。
営業時間中は“イージィ・リスニング”を店内に流していましたが、客が引けてからは彼女のお好みを、その日は何故か彼女は”カーペンターズ“の曲をかけて売り上げの計算でした。
たしか曲は“イエスタディ・ワンス・モア”。
高校生時代に私はビートルズに夢中になったりして、流行りをフォローしていましたが、社会人の時や美容学校に通う頃は、その日を終わらせることで精一杯。
とてもどんな曲が流行っているかも、空白の時期。
そこに耳に入ってきた“カーペンターズ”の歌声、一時期のグループ・サウンドのように迫力で訴えるでもなく、優しいサウンド。
“流れの早い川の静かなポケットのような水溜まりにも似た、美しい歌声そして哀愁も漂う。
なぜか説明できなくも、私の心は釘付けとなりました。
(その時24才、ただ私はもう船出していました・・・)
前述のごとく、私には既にパートナーがいます。
普通であれば、いい曲を聞いたら例えば“○○○と言う曲聞いたことある、どう思う?良くない?”という話があってもおかしくない。
しかし相手は、それ迄あまり気には留めていなかったが、”そう言えば“洋楽にたいしてそれ程の興味はない人。
その時、自分が良い曲、なぜか落ち着き、“しんみり”くる感情を、相手とシェアーできない淋しさが急に体を包みました。
男女は時には、その時の流れ、そして関係を持ち、比較的簡単に”扉“の向こう側へ踏み込む。 しかし人間は生きていくうちに、自分のうちに無意識に隠れている感性や違いをひも解いていく(発見していく)。 多分、一生を通して、そして当然、変わっていく(成長とも言える)、例え外観は何時しか年老いていくが。
カーペンターズの歌声が店内に、そして私の心に鳴りわたったいる傍らで・・・
“結婚しちゃっている・・・”と自分。
それを継続して行くしか、選択肢の無い現実。
“私は既に、(人生の)船出をしているのだ・・・”との思い。
(それでは、また別の投稿で)