中国の東北地方はかつて満洲国で、満洲族の文化はもう殆ど残っていませんが、朝鮮族やモンゴル族も混在してそれぞれの文化を保とうとしているので、党中央の画一化政策に反発する人は多く居ります。
満洲族は漢族と一体化させられながらも軍の内部で派閥を作っていて、東北軍の上層部は満洲族が占めており、密かに漢族への逆襲を企んでいると噂されます。
これはモンゴル族でも同じで、好戦的な男達はその多くが軍隊に入り、モンゴル族を満洲族の様にエスニック-クレンジングしようと企む党との対決を望みます。
朝鮮族についてはより複雑な状況で、彼等は北朝鮮から亡命して来た多くの同胞を匿っており、「北」の独裁政権に対する解放運動も行って来ています。
これは近未来(2060年)では運動から闘争のレベルに発展し、「北」の独裁政権は中国共産党の比護によって辛うじて命脈を保っているので、東北朝鮮族の党に対する敵愾心はかなり高まっているとします。
また、こうした東北地方の少数民族に対しても「独りっ子政策」は施行され、多くの「黒い子供」が生まれました。
彼等は戸籍がないので軍隊には入れませんが、満洲地方には「馬族」の伝統が残っていたので、その成熟した黒社会に生きる道を見い出せました。
その馬族と軍隊の連携によって、戒厳令で封鎖された北京にどんどん外から革命を求める人々が入って来てます。
党は東北軍の裏切りに気付き、いよいよ武力鎮圧は避けられないと覚悟します。