物語は新しい章に入ったので、シリーズのカウント方法を変えました。
ここまで「Sunの物語」の第二部は「讃」「燦」と来て、次は「算」をもってこようかと思います。
これは「計算」という意味合いが強いのですが、中国語で「算了(スァンラ)」は「忘れ去った」といった意味で使われ、この「算」章では中国で忘れ去られている天安門事件を、70年ぶりにスケールアップして再現する予定なので、この事件を「算了」していた80代、90代のご老人達にも活躍してもらう積りです。
さて、本題である「地の塩」ターシャの復活に話を移しますと、彼女は「ネイティブのキリスト」秀祥(しゅうしゃん)の十二使徒として、「新しいバイブル」の最終章を飾って貰うコトにしたので、その文章を地底で30日間埋もれている間に書いてもらうとします。
ターシャが生存できたスペースはウラン鉱山の一番底に造られた祈祷室とし、そこで彼女は散って行った戦友達の供養をずっと行っていました。 灯かりは蝋燭だけですが、労働改造所の事務処理で使われた紙は沢山あり、中国は日本に劣らず無駄なペーパーワークの多い国です。
そうしたペーパーで折り紙をするのも供養の一環としようと思い、およそ3千人の仲間達みんなの名前と、オムマニぺメフム(南無妙法蓮華経)を一枚一枚に書いて、蓮の花を折るとします。
これはわりと単純なので蝋燭が尽きて闇に包まれても折るコトが出来、一日に100人分を折って30日で全員の供養を済ませ、人民解放軍が生存者ゼロと確信して引き上げる頃合いを見計らって、地上へと掘り進んで行きます。
これはやはり機械に頼らずシャベルで掘るべきで、かなりの重労働なのでさしもの「ブレサリアン(不食者)」ターシャでもエネルギー補給は必要になると思い、次回はそれについて考察してみます。