この49日間のバルドゥは日本では中有と訳され、生と死の中間に有るとされます。
一般にそれは次の転生へのトライアル(試練)と捉えられますが、その導き手のトゥルク(転生活仏)である秀祥にとって、バルドゥは試練ではありません。
そこには幾人もの魂を案内して来ており、曾て知ったる花園と言った所です。
この仏教の転生思想の核心と言えるバルドゥについては、2021年10月のブログで「チベット生と死の書」を参考にして、一月以上に渡って物語りました。
その時に重視した「五つの知慧の光の糸」を今回もフィーチャーしたいと思い、この「糸」をしっかり掴むコトが善き転生へとカギとされています。
「五つの知慧の光」とはすなわち「五大の知慧」で、それは「土、風、火、水、空」についての叡智です。
日本で一番人気のマントラ「南無妙法蓮華経」も、一般的な解釈で「五大に南無する」となり、チベットの「オームマニペメフム」ではその解釈がより広く浸透しています。
そこで今回のバルドゥ-シリーズでは、それぞれの五大に南無するコトを具体的に、秀祥(シューシャン)の涅槃を通して物語ってみます。