これはおそらく最も短い祈りの言葉で、イスラム圏でも挨拶には「アッサラ-ムアライコム」と言う祈りのフレーズを用いますが、こちらは些か仰々しい感じがするので「タシデレ」くらいの方がちょうど良い気がします。
タシはチベットで一番ポピュラーな男性名でもあり、ヒーローとして物語に登場させて「タシの祈り」と題したブログも書きました。
今回はより包括的に「祈り」を取り上げようと思い、そのキーワードはやはり「吉祥」かなと思います。
おそらく「災悪」を願う祈りというのは無く、全ての祈りは幸せや健康などの「吉祥」を願っている筈です。
そのフレーズや抽象性に違いはあっても、幸せを願う人の心にそんなに違いがあるとは思えず、万国から宇宙まで祈りは共通と言えるでしょう。
文芸作品の価値を計る上で、私はこの「吉祥の祈り」の力強さ、真っ直ぐさ、赤裸々さを評価したく、私もそうした bold な作品を残したいと思う物です。
このたび、「120の妙なる法」として述べて来た1つ1つにも「吉祥の祈り」を込めており、これらの「法」が蓮華のように真っ直ぐ咲いて、「命」が経(つな)がって行くコトを願っております。
英雄タシの最期の祈りのシーンは、まだ具体的には描けていませんが、抽象的にはこの「妙法蓮華経」に南無して、吉祥の内にバルドゥ(涅槃)の輪廻を駆け上がるとします。