今回は、物語の主人公である行善(シンシャン)のヒーラーとしての力について描こうと思います。
西洋でヒーラーの伝統が色濃くあるのは、もちろんキリストの影響です。
日本ではあまり馴染みが無いかも知れませんが、木村拓也が若い頃に香港映画「I come with the rain」で、現代のキリスト役を演じたのを知ってる方は多いかも知れません。
この映画でキムタクが行うヒーリングは、上のコラムではサイキック ヒーラーと呼ばれてるモノで、行善が行うのもこうした「手当て」です。
これまでは、外気功の「共感の技法」による「気の同調」によって治すとして来ましたが、今回はこれを「神経の同調」として描いてみます。
病人は痛みのストレスなどから交感神経が過剰に働いており、これは血管を収縮させて末端組織への栄養と酸素の供給に支障を生じさせます。
まずはこれを副交感神経優位のリラックスした状態にするコトで、「手当て」のコツはここにあるかと思います。
副交感神経によって血流が改善されれば、毛細血管に張り巡らされている神経細胞も元気になり、そこのカルシウム-チャネルから遺伝子発現を促すシグナルが活発に出る様に成ります。
これによって眠っていたセントラルドグマが蘇り、新しいタンパク質と酵素が作られて組織を回復させる流れが出来ます。
人体はこうした回復の流れを知覚して、神経的な「ゆとり」を持てます。
するともう痛みを無視するコトが出来て、病気は治ったと思うコトすら出来ます。
こうなれば半分以上「癒やし」は成されたと言えるでしょう。
こうしたヒーリングは遠隔でも行われており、現代の外気功による遠隔治療は電話も用いているコトを以前紹介しました。
行善は勿論ケータイなど持っておりませんが、法華太鼓と唱題のバイブレーション(波動)がその役割を果たすとします。
これには勿論、受け取る方も唱題して共鳴する必要があり、行善は一定の時間に毎日唱題するコトで、それを知る人々と遠隔でも同調出来ます。
唱題とは「南無妙法蓮華経」を唱えるコトで、これは中国から日本に伝わり特に日本で人気を集めているので、行善の祈りは日本人にも影響を及ぼしたと描けます。
ここでは400万人の法華経信者が日本に居るとしていますが、お寺の他に創価学会や顕正会なども「南無妙法蓮華経」を唱えているので、このチベットの絶滅収容所から発っせられる「祈りの波動」は、多くの日本人に共鳴する可能性があると思います。