このタイトルは昨日のNHK日曜討論「ジェンダー平等・女性活躍」から取り、そこではあまり討論されなかった「女系社会の可能性」について論じます。
このコラムはアメリカとカナダに跨るイロコイ-ネーション(原住民自治区)についてのモノで、この国境を超えるネーションが伝統的に女系社会であるコトは、残念ながら日本ではあまり知られていません。
この「ナチュラル・ハーモニー」の記事はとても優れており、是非とも読んで頂きたいので、その為に要点を三つピックアップします。
一、ネイティブ-アメリカン社会では永年に渡った部族間抗争が、農耕を基礎とする女系社会(イロコイ)によって平和統一され、その民主的な寛容社会はアメリカ合衆国の成立にも大きく寄与した。
二、女系社会は男系社会よりも永い未来への展望を持ち、刹那的な戦争による利益を追求する社会などとは一線を隔する。
三、自然と共に暮らす女系社会では「個人的所有」の概念が薄く、男は妻や子供を所有するコトもなくて(結婚制度すら無い)、その分あらゆる責任から逃れて自由奔放に暮らせる。
この「三」については「それでちゃんと子供が育つの?」と疑問を持たれるかも知れませんが、子育ては女性の本能なので男性は必要ないようです。
男は自由奔放な方が元気に暮らせ、そのぶん子種も沢山バラ蒔けて、大いに子孫繁栄したようです。
「日曜討論」ではこの「フリーセックスによる少子化対策」なんて当然論外で、「女性の権利向上」を主に論じて
いましたが、男性の権利向上については触れていませんでした。
この討論を聴いて感じたのは、女性と男性では「権利」に対する考え方が異なり、女性の方が本能的に社会性があると思いました。
イロコイ-ネーションでは政治権力の全てを女性が握り、男性はただブラブラしているだけだったので、アッサリと白人社会に飲み込まれてしまいました。
しかしそんな女系社会が誕生したのは、100年以上に渡った部族間の争いを経てであり、この平和をもたらした「智慧」は近未来の地球でもきっと必要とされるでしょう。