それは、日本と欧米とでは「子供観」が異なっていると思えるからで、これについては後々に語らせて貰います。
まずは河島英五の「元気だしてゆこう」からスタートします。 私は彼ほど「少年の心」を大切にしたアーティストは日本で唯一無二だと思い、この歌が特にそれを良く表しています。
英五の歌はリバイバルされて現代アーティスト達もカバーしていますので、ぜひとも聴いてみて下さい。
カバーと言えばジュディマリも人気が高く、現代アーティスト達が上手くアレンジしたアルバムが出ています。
子供時代を唄ったモノでは「小さな頃から」と「そばかす」が挙げられ、彼女も「少女の心」を大切にしました。 やはり人はみな子供の頃を懐かしみ、そこから「詩心」が生まれるのでしょう。
五輪真弓もそうしたノスタルジーを良く唄っており、「ジャングルジム」が特に好きです。 この歌を彼女はフランス語でも唄っており、そちらの方がよりノスタルジックな感じが出ていると思います。
ブルーハーツも「少年の詩」を唄っており、これはけっこうグレた少年のブルースです。 大人たちへの反抗心を唄っていますが、カラッとしていて好感が持てます。
他には「英雄にあこがれて」も子供時代を唄っていて、その頃の気持ちを大切に持ち続けるコトが彼等のアーティストとしての資質と成っています。
スピッツもそうした資質を持つアーティストで、私が中学生の頃に一番流行りました。
「空も飛べるはず」や「ロビンソン」が人気でしたが、私的には「タンポポ」にやはり一番ノスタルジーを覚えます。
子供向けのアニメソングでは「となりのトトロ」の「さんぽ」が好きです。 宮崎駿も子供の心を持ち続け、子供たちを善く描きました。
欧米では「千と千尋の神隠し」が特に評価され、そうした「子供賛美」の映画が向こうではウケます。
ラストナンバーはやはり中島みゆきに飾って貰い、「小石のように」を挙げます。 この歌は16才を唄っていて、子供と大人の間の葛藤を唄っています。
それは、子供にとっても親にとってもキツイ時期だと唄われてますが、そうした葛藤こそが美しい歌を生んでいます。