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包囲殲滅戦について

 「腹がへっては戦はできぬ」という格言は世界各国にありますが、「兵糧攻め」を1番多く活用して来た国は恐らく中国でしょう。
 そんな「国」の歴史は積み重ねられる定めにあり、近代中国に於いては無情な「包囲殲滅戦」が長沙と長春で行われました。
長沙の戦い - Wikipedia

長沙の戦い - Wikipedia

 長沙は古来から「革命揺籃の地」として有名な湖南(湘西)の都で、太平天国と中国共産党はこの地から発祥しました。
 これについては「中国革命を駆け抜けたアウトローたち」という本に詳しく書かれていますので、戦記モノに興味のある方は読まれてみて下さい。

 長春包囲戦については何度か物語りましたので、証言本として遠藤誉さんの「チャーズ」を挙げるに留めます。
 誉(ほまれ)さんは現役の大学教授で中国の中学(高校に相当)を主席で卒業された女性なので、日中友和のキーパーソンとしての活躍が期待されています。

 「日中友和」は日本に課せられた最重要課題かと思い、今回こうした「包囲殲滅戦」を検索したのは、教養として知っておくべきかと思うからです。

 より深く中国の戦史を探求するならば長沙大火も必見で、これは軍隊が市民生活を一顧だにしないコトを物語っており、長沙でも長春と同じく50万人以上の市民が犠牲になりました。

 因みに、私はいま人口1万人ほどの斜里町(町内には5千人ほど)の田園地帯に住んでいますが、北海道で50万人都市と言えば旭川がそれに当たります。
 その町の人々が全て焼死や餓死するコトなど想像も出来ませんが、そんな現実を目の当たりにして来た中国人は、「戦争とはそうしたモノ」と云う教養を身に付けています。

 しかしこうした「悪しき過去」は浄化されるべきで、「人類が1つになる」上でもそれは欠かせません。
 前置きが長くなりましたが物語に入りますと、チベット反乱軍は「悪しき過去」を浄化する為に戦っていて「不殺生戒」を固く保持しています。

 これは初めから敗れるコトが決まっている戦いですが、敵に仁愛を示すコトでその心を浄化して行き、そうした精神的勝利を収めながら反乱軍は最期まで戦い抜きます。

  
 

 
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