去る8月12日に歌人の河野裕子さんが亡くなられました。
日常のさりげないできごとを三十一文字の歌に託す、彼女の歌が好きで、何冊の歌集をむさぼり読んだことか。
乳がんで闘病中とは聞いていたが・・・記事によると最期の12日まで、仕事を続けておられたという・・・
64歳という年齢は、早すぎる・・・と思えてなりません。
心に残る歌・好きな歌は数ありますが、数首を記して追悼と致します。
小さな子二人ありにき昔なり
木独楽のやうにころころ爆ぜて (歌集 家より)
告げざりし言葉にやはき光添ひ
繭のごと透く齢となりぬ (歌集 歳月より)
今すこし若ければ若くありたればと
おのれ惜しみて人は齢とる (歌集 歳月より)
あなたの歌はわたしたちの心にいつまでも残ります。
ご冥福をお祈りいたします。