すべてはこの一首から始まったと言っていいのかもしれない。
この書き出しではじまっている、永田和宏さん著の亡くなった妻、河野裕子さんの闘病10年を綴った本である。
2000年9月22日に裕子さんは左脇の大きなしこりに気づいたという。
この時の歌
左脇の大きなしこりは何ならむ二つ三つあり卵(たまご)大なり 裕子
一読して、発病の前半は裕子さんが精神的に不安定な時期もあったことが書かれていて、病気の恐さを感じた。
支える夫・息子・娘がいるものの、一番身近なのは同居している夫だろう。
夫婦で歌人という、業とも思える亡くなる直前までの、歌に対する執念もすごいものがある。
2008年8月転移がみつかる。2010年8月に亡くなるまで裕子さんは沢山の歌を残した。
亡くなる直前はそばにいる家族が聞き取りしたものもある。
又、亡くなったあとに、ティッシュの箱を捨てようとして箱の上面に歌が書かれていたのをみつけたりもしたとある。
薬袋にもティッシュの箱にも書いておく凡作なれど書きつけておく 裕子
歌は遺り歌に私は泣くだらういつか来る日のいかつかを怖る 和宏
のちの日々をながく生きてほしさびしさがさびしさを消しくるるまで 裕子
関心をお持ちの方は、お読みくださいね。
悲しすぎて、今も目に涙があふれてきます・・・。
バジルさん、ごめんなさいね。
どうぞスルーしてください。
私は亡くなった河野裕子さんのファンで、彼女のことが書かれている本は
とても関心をもっています。
自分が病気になっても、彼女のように歌が残せたらいいなと思っています。
誰でもそうでしょうが死を考えるときその崖っぷちに立たないと実感がわかないものだと思うのです。
この方の歌が読めないと感じたのは私の勝手なんです。
ごめんなさいね。
きっと yumemiruさんの優しい感性が美しいと感じたのだと思います。
わがままなこと書いてごめんなさい。<m(__)m>
いつか読んでみます。yumemiruさんが進めてくださるのですから。
向かって走っています。
死と直面した彼女の気持ちは、少しですが、わかるような気がします。
死とは、とても恐ろしいものです。
yumemiruさん推薦の本、読むべきか、読まざるべきか・・・・
>死を考えるときその崖っぷちに立たないと実感がわかない・・・<
おっしゃる通りです。
自分の思いつきで記事をアップしていますので、どうか
お気にないでくださいね。
ご自分の気持ちを優先してください。
そして、コメントくださって、ありがとうございました。
人生の第4コーナーですか、それは私も同じですよ。
死というのは、自分が直面していない(そう思っているのも
真実かどうか
わからないこと)ので、やはり実感がないのですね。
私の推薦の本というより、関心がもてれば・・・という意味です。
コメントありがとうございました。