ゆりぢるのお勝手ブログ

心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書き付けてゆきます。

百の足と書いて

2015-06-17 21:34:10 | 日記
ムカデと読む。

実家が山に囲まれていたせいなのか、やたらとムカデが家の中に進入してきていた。

もともとアレが好き、という人もあまりいないとは思うが、私は積極的に大嫌いだ。
それなのに、遭遇率はかなり高く、しかも大物にばかり巡り会ってしまう。

子供の頃、隣の部屋から姉の「うぎゃー!」という悲鳴が聞こえて、なんだ、なんだ!と皆が集まると「ムカデがぁ!」と指差す方を見ると、天井に3cmぐらいのひょろっとした小ムカデが…

んな、大げさな…と解散し、自分の部屋に戻ると、私の部屋の前の廊下でベチャ…と踏み潰された太さ1cm×長さ15cm程の大ムカデが…

どうやら、姉の悲鳴で飛び出した私に素足で踏まれたようで、ご丁寧に卵まで飛び出して子孫まで駆逐されていた。

他にも、自分の部屋に出没した、これまた小さいムカデを見せようと私を呼びに来た姉が、私が寝ているベッドの脇の壁にSの字型にへばりついた20cm程の大ムカデを発見してしまい、2人して這々の体で逃げ出したり…

大人になってからも、寝ている時に何やら耳もとでシャカシャカいう音がするので見てみると、
頭の近くにあったカーテンの裾まで降りてきたムカデがUターンをしてまた上に上ろうとして、自分のたくさんあり過ぎる足が互いにぶつかり合う音だったり…

これまた寝ている時に布団から出ている手に何かモショモショ触るので、無意識に払いのけ、
今度は顎の辺りにモショモショするので目を開けて見ると、ムカデが「ヤッホー!」と言わんばかりに顎の所からたくさんの手(足?)を振っていたり…

コイツは「ウワーッ!」と払いとばしてしまったので行方不明となり、やむを得ず部屋をバルサンで燻蒸した結果、下着用の引き出しの中で遺体となって発見された、という筋金入りのゆりぢるファンのムカデであった。

これだけ遭遇して、更に接触までしているにも関わらず、一度も刺されたことがない、というのは不幸中の幸い、インシデントはあるが、アクシデントには至っていない、ということか…

実家から出て、一番嬉しく思ったのは、もうムカデに怯えなくていい、ということだ。

多少出没したところで、あれほどワイルドなビッグムカデには、お目にかかることは出来ないだろう。

まったくもって寂しくないし、懐かしくもないが、まぁこうやって話のネタには出来ているので、そこのところはちょっと認めてやろうと思う。


現在の家で出没した、唯一のムカデ。
大きさ比較のための新聞紙と共に。