黒い海 船は突然、深海に消えた
読了。
その前までハートフル系を連続して読んでいたので、重厚なノンフィクションを読んでみようと。
2008年に起きた17人の犠牲者を出した漁船(第58寿和丸)の沈没事故。
生き残った3人の証言とあまりに違う国の報告書。
事件を解決するのではない本書だが、逆に最後に学びがあった。真実を探り責任を追求するだけでなく、泥沼のような解決できないことは世の中には存在し、その中でも必死に生きている人もいて、その人たちは忘れたい思いもあるけど、忘れられるわけがないこともあり、だかは寄り添って話を聞いてあげるだけでも心が落ち着く。折れた花でも懸命に咲く。それはただ頑張れという言葉ではなく。
もちろん、問題が起きたら責任追求ではなく、原因追求はその問題は解決しなくても、その後同じ問題が起きずらくなる未来のために必要だとも。
それしても、この事件、クラウドファンディングなどで沈んだ船の調査できないだろうか。これを読むと石破さんは総理大臣にならなくてよかった気がする。