水木しげる先生追悼特番。
2010年度上半期朝ドラ『ゲゲゲの女房』の総集編、第2回の感想です。
赤貧の時代から高度経済成長、そして祝杯へ。

浦木の立ち位置…
「あまちゃん」で言うところの『クネクネしてない前髪クネ男』でいいのか、『ねちっこいストーブ』なのか。
ゲゲゲ感想記事のまとめ。
・『ゲゲゲの女房』2015総集編、その2。クリエイターもしくは高等遊民の部屋を無許可で片付けてはいけない。
・『ゲゲゲの女房』2015総集編、その1。 祖母の話を聞いているような懐かしい温かさ。
「あさが来た」「あまちゃん」他はこちら。
→朝ドラ感想記事のまとめ。
■味のあるキャスト


「あんたも戦争でひどい目に遭った口かい?」
政志さんに訊かれ、何も言わない茂さん。
こみち書房の奥さん・美智子さん役には松坂慶子さん。
その旦那・政志さん役に光石研さんとはまた味のある役者さんが味のある役どころなんだなあ。
向井さんの表情も絶妙。
■親心、子心

「間違いだなんて言わんでごしない。うちの人は本物の漫画家ですけん!」
源兵衛に
「ええ男に嫁がせたと思うとったが、わしの間違いだったかのう」
と言われ、「間違いなんかじゃない」と布美枝さん。
うん、松下さんの涙の演技が凄くグッとくる……

「40年50年と連れ添ううちにはええ時も悪い時もある」
源兵衛さんの『昭和のお父ちゃん』みたいな感じも素敵だ。
「化粧品でも買えやい」
って照れながら言ってるのがまたいい。
■嫌味な編集者

「お宅の旦那がどうしても描きたいっていうから、こっちは人助けのつもりでお願いしたの」
この役者さん、再現ドラマでしょっちゅう見るぞ。
いつも嫌味な上司役やってるけど、まあはまり役なんだなww


「こんなつらい思いして…仕事しとったんだ…」
松下さんの涙もさることながら…
向井さんの「集中!」って口をぎゅっと結んでる姿もいいなあ。
■家族がもう一人。


夫婦の妊娠は喜んでいいことなのに、困らせてしまうかもしれないって悩む布美枝さんが切ない。
それを柔らかい言葉で支える美智子さんもまたいい。


黒電話懐かしい!
…と思ったら、電話してきたのが茂さんじゃないと知って、また目を潤ませる布美枝さんがもう……

「まあ、なんとかなるだろう」
源兵衛さんに「お金はないけど毎日笑って暮らしてる」と言っていた布美枝さん。
この茂さんの言葉、頼もしかっただろうなあ……


「ご苦労さん、お母ちゃん」
「だんだん、お父ちゃん」
子供の数だけ出産があって、その数だけ夫婦のこんなやりとりがあるんだろうなって。

いいなあ、村井一家らしい雛人形と雛祭り。
「身に足りた暮らし」ってこういうことなのかなって、しみじみした。
■普遍なるテーマ

「不良図書から子供を守る会としましては、小中学生に貸本漫画を貸し出さないよう要望します」
時代変われど人は変わらず、か。
この手の問題は普遍のテーマなのかもわからんなあ。
■ツボwww

わかりやすい戌井さんのすっからかんwww


ネズミ男と浦木がぜっつみょうにツボで腹筋つらいwww
■東京五輪開会式の朝に




総集編だから田中一家(こみち書房)の話は大幅カットされてるんだろうけど。
きっと周りの人物のサイドストーリーや、1964年の東京五輪も丁寧に描かれたんだろうな。
改めて全編を観てみたい。
■テレビくん!
時代は高度経済成長期。
台頭するテレビ人気に「テレビに負けないものを」と考えに考え抜いて、誕生したのが『テレビくん』でした。

テレビくん、かわいい!!


(がっつり3Dだったらリングとか思い出してめちゃくちゃ怖いかもしれない)
■おまじない


「おまじない…効いたのかな」
嫁入りのときに持たせてくれた青海波の着物が質屋から帰ってきて、布美枝さん。
茂が墓で迷ったとか、テレビくんもそんなんだけど。
言葉にもあふれるどこか暖かいファンタジー性。
安心できる、というか聞いててほっこりする。
「夢かもしれない」
「おまじない」
「神頼み」
「妖怪のせいだ」
非現実的なことかもしれないけれど、そういうことって日常生活の中にとても根付いている。
■来るべき日
『テレビくん』が雄玄社漫画賞受賞しました。
あまり驚かない布美枝さんに驚く茂さん。

「必ずこういう日が来ると思ってましたけん」
村井茂のアシスタント1号、『テレビくん』のファン1号の布美枝さん。
その布美枝さんの言葉だから、茂さんも嬉しかったろうな。
■祝杯を


「よかったなぁ、水木さん」
「ウィスキー買ってこようか!」
戌井さんが流す涙もまた素敵。
朝ドラや漫画にこうした歴史があるように、祝杯のウィスキーにもまた歴史あり。
■貧乏神

さよなら、貧乏神。
最後に笑って手を振って「楽しかったね、これからもっと幸せになりなよ」って言ってるみたいで。
貧乏神はもしかしたら座敷童みたいな妖怪なのかな。
■おめでとう

(受賞式にナチュラルにネズミ男がおる。)


美味しそうに食事をすること。
いつも締め切りに追われてること。
真剣に机に向かってること。
何てことのない日々の繰り返しが、きっとこの栄光につながってるんだなあ。

「おめでとう!」
一躍有名になった「水木しげる」。
さて、このあと茂さんと布美枝さんはどうなるのやら。
その4はこちら。
→『ゲゲゲの女房』2015総集編、その4。変わったもの、変わらないもの、見えないけどそこにいるもの。
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