【三浦海岸】
ところ変わって三浦海岸。
海水浴客を追い掛けて砂浜を目指す。
往来激しい県道はやがてT字路にぶつかり――
「海だ!」
と、思わず砂浜に駆け出したらバカをみる羽目になった。
「あっちぃ!」
今日一番の暑さが足裏に染み渡る。
『暑い』じゃない、『熱い』だ。
「日陰日陰……」
さすがに海水浴場とあって日を遮るものはほとんどない。
砂浜をピョンピョン跳ねながら海の家の陰に逃げ込む。
足裏は真っ赤。
「なんでみんな平気なの?」
と思いきや、ビーチサンダルの子供が泣きながら走っていた。
心頭滅却すれば火もまた涼しって言うけれど熱いもんは熱い。
今度は砂がサンダルに入らないようにしっかりと歩く。
どうにか波打ち際までたどり着いたときには、安心しきって涙が出そうになった。
波が打ち寄せた途端――
「いたたたた」
さっきの砂は相当の熱さだったらしい、塩水が染み込んで足に痛みが走る。
――こりゃあヤバイぞ。
いっそこのまま海に入ってしまいたい。
しかし女22歳、一人で私服。
「あ、もうすぐ23か」
足の痛みも少し和らぎ、水に浸しながら海岸を眺めた。
はるかに広がる空と海が眩しい。
――ここでサザンでも流れてくれればなあ。
サザン聴きながら海水浴をしたのは何年前だっけ。
蘇る風景は写真みたいに、都合のよいところしか出てこない。
違う、都合のよいところしか見ていなかったんだ。
なんで今になってこんなことを思い出すんだろうか。
それさえも判らないまま空を仰ぐ。
眩しさと懐かしさに涙が出そうになる。
ところ変わって三浦海岸。
海水浴客を追い掛けて砂浜を目指す。
往来激しい県道はやがてT字路にぶつかり――
「海だ!」
と、思わず砂浜に駆け出したらバカをみる羽目になった。
「あっちぃ!」
今日一番の暑さが足裏に染み渡る。
『暑い』じゃない、『熱い』だ。
「日陰日陰……」
さすがに海水浴場とあって日を遮るものはほとんどない。
砂浜をピョンピョン跳ねながら海の家の陰に逃げ込む。
足裏は真っ赤。
「なんでみんな平気なの?」
と思いきや、ビーチサンダルの子供が泣きながら走っていた。
心頭滅却すれば火もまた涼しって言うけれど熱いもんは熱い。
今度は砂がサンダルに入らないようにしっかりと歩く。
どうにか波打ち際までたどり着いたときには、安心しきって涙が出そうになった。
波が打ち寄せた途端――
「いたたたた」
さっきの砂は相当の熱さだったらしい、塩水が染み込んで足に痛みが走る。
――こりゃあヤバイぞ。
いっそこのまま海に入ってしまいたい。
しかし女22歳、一人で私服。
「あ、もうすぐ23か」
足の痛みも少し和らぎ、水に浸しながら海岸を眺めた。
はるかに広がる空と海が眩しい。
――ここでサザンでも流れてくれればなあ。
サザン聴きながら海水浴をしたのは何年前だっけ。
蘇る風景は写真みたいに、都合のよいところしか出てこない。
違う、都合のよいところしか見ていなかったんだ。
なんで今になってこんなことを思い出すんだろうか。
それさえも判らないまま空を仰ぐ。
眩しさと懐かしさに涙が出そうになる。
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