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慰安婦の裏の本当の戦い

2015年12月30日 | 韓国・朝鮮

長年の論争となってきた慰安婦問題について日韓両政府が合意した。

日韓両外相共同記者発表
http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/kr/page4_001664.html

米政府高官も、即日に歓迎の意を表するとともに、国際社会に支持を要請するなど、異例の対応を示してる。

米、国際社会に支持訴え
http://jp.reuters.com/article/idJP2015122901001125


慰安婦問題だけ見ると米国が日本の肩を持つはずがない、と思えても、米中対立先鋭化で開戦もあるかもという状況で、同じ陣営の日韓がいがみ合っているのはもはや我慢ならん、というのが米国の事情のようだ。WSJなども日韓合意を安全保障につなげて論じている。以前との差異はそこにある。

個人的には、韓国が合意を遵守するとは全く思わないが、米中対立の緊迫が続く限りにおいて、日韓対立の火種である慰安婦を韓国が蒸し返すと、米国は韓国に怒る。そこだけ見ると米国が日本の味方になったように思えるかもしれないが、それもまた違うということは知っておく必要がある。

今後の韓国は大変だ。歴史問題で中国と対日共同戦線(事実上の日米離間策)を張ったにも関わらず、今回は米側に脅されて日韓合意させられた挙句に、国内世論からは総攻撃を受けている。中国政府からも脅しが届いているだろう。どっちを向いても裏切り者扱いされている、またはされかねない状況。

日本は、慰安婦問題だけでいえば、政府が相手国(韓国)を批判することは封じられたが、特に民間人が自国の歴史を検証することや公言することは何ら問題ない。米政府調査のIWG報告書などを基に正確な史実をどんどん情報発信すればいい。日本側には特に地雷があるようには思えない。

ただ、本当のリスクは米政府をして日韓合意を急がせたように、米中戦争にある。英霊の名誉よりこっちの方が優先度が高い。普天間・辺野古基地移設問題が騒々しいのも、中国が絶対阻止の構えで資金提供その他工作をしているからだろう。日本人は今、何を戦っているのかよく自覚する必要がある。
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