デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー(術後10年クリアーし"卒がん")、海外旅行記、 吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

明日の神話

2017-08-09 16:42:36 | 新聞・TV・映画・舞台・書籍etc.


 父のやや早い初盆を迎えるため6~8日、境港に帰省しました。6日は快晴、毎月のように帰省しているのに、晴れ上がった大山を眺めるのは久しぶりで心躍りました。市内何処からでも仰ぎ見られる大山ですから18歳までの思い出は総て大山とともにあります。

 境港は颱風5号の予想進路のど真ん中にあり直撃を覚悟していました。しかし迷走しつつゆっくり舐めるように進んだ颱風は思いがけず南に逸れ過ぎ去りました。颱風に備えいつもより多い目に買い物をした姉は、荷物に耐えきれず転倒し右手首を骨折しました。


 

 最高気温が38℃あった郷里から戻ると意外にも33℃・・・涼しく感じました。「枯れるかも」と妻が心配していた庭の花々はみな元気でした。名も知らぬ小さな花も健気に存在感を醸しています。生き物には、その生命力の根源たる爆発力があるのかもしれません。

 自然界には、形も性質も人間の想像を超えるものがあります。人間が支配しようと思っても、想像し得ない存在力、潜在力には如何ともし難いものがあります。自然界を支配し凌駕しようとするより、その存在を認め人間の限界を知り共存するほかありますまい。


 

 颱風・地震などによる自然災害を前にすると、人間の営みの儚さと無力感を思い知ります。人間の意思では如何ともしがたい自然界の爆発力に対し、人間界が営々と築いてきた科学力の儚さを思い知ります。そう思い知りつつ思いおこす芸術家の言葉があります。

 広島、長崎に原爆が投下されて72年。私は、1969年の8月6日、広島で開かれた原水爆禁止世界大会に参加しました。その時から既に48年が経ちました。しかし今なお「原水爆禁止」は実現に至らず、世界は広島・長崎以上の核の脅威に晒されています。



 「太陽の塔」とほぼ同時期に制作された「明日の神話」には広島・長崎の原爆の惨禍と明日の世界への根源的問いかけがあります。「太陽の塔」のある吹田、被爆した広島が「明日の神話」の誘致に動きましたが、渋谷駅(JR・京王線連絡通路)に置かれました。

 核兵器は現代の科学技術を象徴します。では核兵器の脅威を越える力を象徴するものは何でしょう。「明日の神話」を生んだ岡本太郎は『芸術は爆発だ』と表現しました。核兵器を凌駕する芸術の爆発、平和を冒すものを許さぬ人々の爆発力に通じ繋がりましょう。


  コメントは・・・書きようがありませんね ご無理には及びまセーヌ川です

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10 コメント

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おはようございます (うらら)
2017-08-10 09:05:46
某医さま、お疲れ様です。
そちらの暑さは尋常ではありませんね。
いつの頃からこんな暑さになったのでしょうね。
33度で涼しいとは。
昔々私がかわいい少女だった頃、熊本でさえこんな気温はありませんでした。
地震雷家事親父とは言いますけど、ホント怖いもののベスト3は今も変わりありませんね。
親父の影はすっかり薄れてしまいましたが。
今日もそちらは猛暑とか。
ご自愛ください。
輪が痴呆は あれ?我が地方は今朝は23度です🙇
Re:うららさん (デ某)
2017-08-10 18:40:25
うららさん
コメントありがとうございます
所用で出かけていてレスポンスが遅れました。
それにしてもコメントしにくいブログ記に よくぞコメントくださいました

> そちらの暑さは尋常ではありませんね。
はい。基本的人権侵害の猛暑でございます

> 33度で涼しいとは。
気温が2℃下がると涼しい!と感じるもののようです
38℃・・・インフルエンザ並の熱!から5℃下がって33℃は 低温ってことですね。

> 昔々私がかわいい少女だった頃、熊本でさえこんな気温はありませんでした。
少女から ウララウララウラウラで・・・妖しい女になられたうららさん
熊本では・・・おてもやん!でいらっしゃいましたか?

> 地震雷家事親父・・・怖いもののベスト3は今も変わりありませんね。
> 親父の影はすっかり薄れてしまいましたが。
「家事」ですか? 火事より怖い家事!
私は結構!家事してますので怖くありません。
孫娘には心を鬼にして雷爺!も、ついつい甘爺に・・・。

> 今日もそちらは猛暑とか。ご自愛ください。
ありがとうございます
朝から夕まで出かけていたら熱中症寸前・・・ほんと酷い暑さです

> 輪が痴呆は あれ?我が地方は今朝は23度です
う、うらら、否、うらやましい・・・
10℃もちがうなんて・・・茨城って 北米? 北欧?
税金に差!をつけて頂かないとナットクできまセ~ヌ河です
手首骨折 (沙羅)
2017-08-11 13:59:50
お姉さん災難でしたね、多分利き腕なのでしばらくは不自由なことでしょう、
去年の5月右手首にひびが入り同じような経験をした私・・お見舞い申し上げます。

私は1967年の8月6日、広島で開かれた原水爆禁止世界大会に参加したはず?
高校時代の友人が別の大学に進学し学生運動をしていました。
私はその友人と山陰旅行がしたかったのです。
その前に行くところがあるけどついてくる?と訳が解からないまま夜行で行ったのが広島でした。
原爆ドームや資料館のことはよく覚えているのに集会の記憶はあいまいで原水爆禁止世界大会だったかどうかが解りません。

渋谷駅の「明日の神話」は設置されて間もなく東京へ行く用事があり立ち寄りました。
しかし行きかう人がほとんど絵に目を向けることなく急ぎ足で通り過ぎていることにショックを受けました。
毎日の通勤に通っていたらもう当たり前で念頭から消えるのでしょう。
その時のことを歌にしましたが、もうメモに残っていません。









Re:沙羅さん (デ某)
2017-08-11 16:50:16
沙羅さん
コメントありがとうございました
「明日の神話」についての貴重なコメント・・・嬉しく拝読しました。

> お姉さん・・・多分利き腕なのでしばらくは不自由なことでしょう、
> 去年の5月右手首にひびが入り同じような経験をした私・・・お見舞い申し上げます。
郷里の救急病院では、旅先ということで取り敢えず救急措置のみでした
京都に帰り近くの整形外科に行くと「骨つぎ」のようなかなり痛い!処置をされたようですが、
それだけでかなり良くなり、その医師は「この処置は常識なんだけど・・・」と不審がっていた由。
手術については大きな病院を紹介され、昨日その病院へ行くと、
「このケースは手術してもそう変わらない。もう少し経過をみましょう」の診断だった由。
効き腕のうえ一人暮しなので、家政婦さんをお願いしたと電話がありました。
お見舞いくださりありがとうございました。

> 私は1967年の8月6日、広島で開かれた原水爆禁止世界大会に参加したはず?
> 集会の記憶はあいまいで・・・原水爆禁止世界大会だったかどうかが解りません。
同じ「原水禁世界大会」ながら主催者は 「・・・協議会」と「・・・会議」に分裂していました
如何にも愚かなことではありました

> 「明日の神話」は設置されて間もなく東京へ行く用事があり立ち寄りました。
> 行きかう人がほとんど絵に目を向けることなく・・・通り過ぎることにショックを受けました

渋谷駅のほか、岡本太郎「太陽の塔」のある吹田、絵の主題「核の惨禍」にふさわしい広島が
それぞれ壁画の誘致に名乗りを上げました。
岡本財団が選んだのは「多くの人の眼にふれる」JR・京王両線の連がる渋谷駅でしたが、
愚かな判断をしたものだと思います。
その少し前、おつれあい(戸籍上は養女)の岡本敏子さんが急逝されなければ
たぶん吹田か広島に誘致され 世界に対し遥かに存在感を示す壁画になったことと思います。

> その時のことを歌にしましたが、もうメモに残っていません。
この絵をいつかまたご覧になる機会がありましたら、改めて歌に詠んで頂きたく思います
ありました (沙羅)
2017-08-11 20:32:10
過去のノートを調べていたらまだ結社に入っていない頃新聞歌壇に載った歌としてありました。
ブログの方に載せましたのでよかったら見てください。
今見ると特別の出来ではないし、「明日の神話」とはっきりとは解らない詠い方です。
ただ壁画が設置されてまもなくのころで、もしかして選者の方は「明日の神話」とわかって取ってくださったかもと思います。
「明日の神話」はどこか美術館で展示してほしかったですね。
絵にはよい環境と言えない場所では劣化も激しいでしょう。
公共の場所が「多くの人に眼にふれる」場所ではないのが私が経験したことが物語っているのでは。
Re:沙羅さん (デ某)
2017-08-11 21:26:06

沙羅さん
再度のコメントありがとうございました
先刻 貴ブログ「海に吹く風」を訪ねてまいりました。

芸術に携わる方は「戦争と平和」に鋭敏でいらっしゃいますからね。
「大壁画」で 撰者の方には十分!沙羅さんの歌意が伝わったと思います。

千里(吹田)の万博公園内にあった国際美術館が取り壊されようとした頃、
この美術館は「明日の神話」にピッタリ!だと、
保存運動がありました。
一階フロアが程よい回廊で大壁画にピッタリだったのですが・・・。

芸術(文化)に冷淡な政治・行政は、頭も心も冷たく貧しいです。
日本の「ゲルニカ」・・・と言うより、
「ゲルニカ」を超える作品だと 私は思っているのですが・・・。
台風 (リーのママ)
2017-08-12 12:23:52
帰省には台風に遭わずによかったですね。
久しぶりに晴れた大山が顔を見せてくれたのですね。
山は不思議とみると落ち着くのは何故でしょう。
私も子どもの頃から大人になるまで駅に通じる道から見ていた宮地嶽神社のある宮地山を見ると何だか落ち着きます。
いつでもそこにあるという安心感でしょうか。
今はマンションなどが建て込んでなかなか見えなくなりました。

台風の影響で、私たちの生協で毎年行われる福岡から長崎の爆心地公園まで二日掛けて自転車で走行する行事が、一日短縮になりました。
半分はバスで、9日は自転車で長崎入りしたようです。

取材に行った同僚二人が帰って翌日、機関紙の記事を入稿するので行かなかった私たちも、行ったような気分になって写真を選んだり、レイアウトを手伝ったりしました。

自転車隊は総勢100人程かな。小さな子どもたちも参加するので、職員やスタッフは安全を確保するために汗だくで働きます。
そうやって、毎年この行事を続けることで、平和を訴えています。

北の国の彼と、アメリカの彼が暴走しないことを、祈ります。
Unknown (mikihana)
2017-08-12 13:59:56
お姉さまのお怪我の具合はいかがですか?
大変でしたね。

お父さまの初盆で帰郷されていらしたのですね。
お迎えして、また送る。
身内にとっては大切な行事です。
お母さまも子供さんたちに来ていただいて
嬉しかったことと思います。
RE: リーのママさん (デ某)
2017-08-12 23:22:22

リーのママさん
コメントありがとうございました

> 台風に遭わずによかったですね
颱風が逸れ代りにフェーン現象・・・38~9℃とまるで高熱に見舞われたようでした

> 晴れた大山が顔を見せてくれたのですね。
> 山は不思議とみると落ち着くのは何故でしょう。
小さい頃から大山にはいつも「気高さ」を感じながら育ちましたから・・・

> 私も子どもの頃から見ていた宮地嶽神社のある宮地山を見ると何だか落ち着きます。
> いつでもそこにあるという安心感でしょうか。
どう表現すべきか・・・神聖なる山のその神髄の力!なのだと思います

> 生協で行われる・・・長崎の爆心地公園まで二日掛け自転車で走行する行事が、一日短縮に・・・
そういう取組もあるのですね
かつて平和行進に3~4回加わったことがあります。
総てが・・・そうした積み重ねの上に!

> 機関紙の記事を入稿・・・私たちも写真を選んだり、レイアウトを手伝ったりしました。
なんかわい!わい!されている様子をイメージし、私も少し加った気分に・・・(笑)

> 毎年この行事を続けることで、平和を訴えています。
頼もしいです。「平和信仰」などという揶揄にメゲている暇はありませんからね

> 北の国の彼と、アメリカの彼が暴走しないことを、祈ります。
既に暴走!狂走!していますし、これに煽られる世論の脆なっかしさも懸念します
いよいよ・・・の感 なきにしも非ず です
RE:mikihanaさん (デ某)
2017-08-12 23:37:35

mikihanaさん
コメントありがとうございます
mikihanaさんとはmixi以来・・・ほんと!長いおつきあいをさせて頂き感謝しています。

> お姉さまのお怪我の具合はいかがですか?大変でしたね。
ご心配くださりありがとうございます
私よりずっと「男前」の姉ですが(笑) 今回は凹んでおります。
骨折は骨折ながらまだマシな程度であったようで、少し落ち着いてはきました。

> お父さまの初盆・・・お迎えして、また送る。

お盆の時期より少し早かったのですが、
般若心経を孫娘もふくめてみんなで唱えつつ父が一時・・・戻ってきた思いは確かにありました。

> お母さまも子供さんたちに来ていただいて 嬉しかったことと思います。

予想していたほどに感激した風がなかったことに少し拍子抜けしました。
それも一つの老化の現われかなぁと・・・。
でも 無駄なことは一つもない!とも思いました。

mikihanaさんのお母さま、良い日々を過ごしていらっしゃいますね。
わが母にない穏やかなご様子に いつも心なごませていただいています。

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