特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

愛知ボラセンの活動予定⇩(更新日:2024.5.3)

令和6年能登地震 被災者応援ボランティアバス
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NPO法人被災者応援愛知ボランティアセンターは、観光庁からの「観観産第174号(平成29年7月28日)災害時のボランティアツアー実施に係る旅行業法上の取扱いについて(通知)」に基づき、被災地ボランティア活動を実施いたします。

災害時のボランティアツアー実施に係る通知の適用対象となる地域について


■今後のボランティアバス活動予定
第10回 5月25日(土) ≫ 26日(日)
※現地との兼ね合い、また定員数に満たない場合などで変更になることもあります。

愛知ボランティアセンター10年を迎えました。

2021年03月24日 11時18分35秒 | スタッフのつぶやき

代表の久田です。

10年前の2011年3月25日(金)、
東別院境内のお茶所に応援物資の受付、集積場所として、
愛知ボランティアセンターを開設しました。

そして、26日(土)から春物新品応援衣類の受付を始めました。

任意団体としての愛知ボランティアセンターの設立は2011年3月17日ですが、
3月25日は実際の活動を開始した日です。
初日の活動風景をご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/aichiborasen/e/23ba46e48166b5e1f5ecbd47b4512bf8

以来10年間、丁寧に被災者応援活動を続けてきました。


「当事者と非当事者」ではなく、「当事者と準当事者」の関係であると
作家の平野啓一郎氏は「悲しみとともにどう生きるか」(集英社新書)で、興味深いことを書いています。

 震災の時にもう一つ思ったのが、「当事者」と「非当事者」という分け方を当たり前のようにしているけど、実際は「当事者」と「準当事者」と考えるのが正確なのではないかということです。というのは、「当事者」という存在が概念として成り立つのは、「当事者ではない人」との相関関係においてです。ということは、もう少し俯瞰した視点から見ると、当事者周辺にいる人も「当事者ではない」というあり方でその問題に関与している。つまり、「当事者」と「準当事者」というかたちで問題を捉え直すべきではないか。社会の中には、「当事者」がいて、その同じ社会に住んでいる以上、「非当事者」というのはいなくて、それ以外は「準当事者」がいると考えるべきなのではないかと思ったのです。


これまで私は被災者が「当事者」で、被災者ではない者は「非当事者」だと考えていました。
しかし、東日本大震災に関していえば、私たちは復興税を払い、ずっと心を寄せています。
したがって、当事者ではない「非当事者」ではなく、当事者に準ずる「準当事者」である、
と平野氏の文章を読んで認識を新たにしました。

私たちは直接の被災者ではありません。ですが、同じ時代に生きる「準当事者」なのだと思います。
そして、復興に心寄せ、被災者を応援し続けることが「準当事者」としては当たり前のことなのだと思います。


以下、2021年3月11日に開催しました「東日本大震災犠牲者追悼式2021」で、
実行委員会を代表して愛知ボラセンの田中涼子が述べた趣旨説明の全文を掲載します。

マグニチュード9.0、最大震度7.0を観測した東日本大震災。
震災で亡くなられた方は15,899人、
まもなく10年の月日が経とうとしていますが、
未だ行方が分からない方、ご家族のもとへ帰ることができない方は2,526人もいらっしゃいます。

10年という今日のこの日を「節目」と表現しがちですが、終わりなど まるで見えません。
被災した地域やそこに住む方々が受けた大きな爪痕は、
まだ癒えることなくこの先も続いていきます。

2011年以降、災害危険区域の指定が広がり、
自宅に戻ることも再建することも出来なくなってしまった方も多くいらっしゃいます。

原発事故により41,000人もの方が全国で避難生活を強いられ、
福島県では内部被ばく検査も続けられています。
時間は経過していきますが、被災された方にとって まだ「節目」ではないと思うのです。

「東日本大震災犠牲者追悼式 あいち・なごや」は、震災支援活動を続けている14の団体で構成され、
立場や考え方を超え一堂に会し、
ただ純粋に東日本大震災の犠牲者に哀悼の誠を捧げるために毎年手作りで開催している式典です。

震災から10年。
被災した皆さんのために私たちに出来ることを探し続けた10年でした。
本当に被災地の皆さんの支えになっているのだろうかと 問い続けた10年でした。
東日本大震災が起きなかったならば、と今も何度も思います。
しかしまた、多くの出逢いがあり、多くのことを学び続けた10年でもありました。

昨日も今日もそしてこの先も、私たちは何年経っても、東日本大震災が起きたことを忘れません。
そして多くの亡くなられた命のことを、被災された皆さんのことを、
大切な方を亡くされた皆さんのことを忘れません。

今年もまた、その想いひとつに ここに皆様と集い、
ともに被災地へ心を寄せられることに 感謝いたします。

今日のこの追悼式典が、残された私たちを 未来へと繋ぐ時となりますことを願い、
趣旨説明とさせていただきます。

2021年3月11日
NPO法人 被災者応援愛知ボランティアセンター 田中涼子

 

この趣旨説明に、これからの愛知ボランティアセンターの被災者応援活動への思いがこもっています。
これからも私たちは「準当事者」として、
あるいは私たちも「当事者」になることもあるかもしれませんが、
被災者応援活動を続けて参ります。

 

コメント
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