介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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緑地福祉学の構想と実践(千葉大学 岩崎 寛)

2008-04-30 17:52:37 | 園芸ケア
【「環境と福祉」の統合】
少し前になりますが
「環境と福祉」の統合
という本のことを紹介しました。
(広井良典編、有斐閣。2008年)このブログ、2008年4月06日。

社会保障論、ケア学などから、「環境と福祉」を統合的に把握して、「持続可能な福祉社会」という概念に達した広井教授(千葉大学)が、その具体的な内容を一冊の本にまとめました。

【ケアレベルからグローバルレベルまで】
「環境と福祉」をまとめた概念として考えるという枠組みのもとで、21世紀COEプログラムとして蓄積された結果をまとめたものです。
ケア(臨床)レベルから、ローカル(コミュニティ)レベル、ナショナルレベル、そしてグローバルレベルの4段階に分けて論じられています。

今日のタイトルは、
この「ケアレベル」から「環境と福祉」の統合を考えようというわけです。
3つの章から構成されますが、今日は、その最初の章(第5章)だけのぞいてみます。

第5章 緑地福祉学の構想と実践ー医療・福祉への緑の活用ー岩崎 寛(千葉大学)
第6章 次回紹介します。著者は、浅野房世(東京農業大学。園芸療法学)
第7章 その次に紹介予定。著者は、石井秀樹(東京大学。造園学)

 第6章では、「環境療法」
 第7章では、森林療法や福祉農園などが触れられ、コミュニティレベルへの考察の橋渡しとなっています。

【第5章の構成】
1 緑地福祉学の必要性
2 緑地福祉学とは
3 緑地福祉に関する実践例
 ・病院緑化
 ・森田療法
 ・森林浴から公園浴へ
 ・屋上菜園
 ・園芸療法 p114-pp116
 ・プレーパーク
4 緑地福祉の今後の展開
 ・人材育成
 ・エビデンスに基づいてた緑地福祉
 ・これからの緑地福祉(人と人をつなぐ植物)

【園芸福祉と緑地福祉】
緑地福祉は、「園芸福祉」(大野新司、2004)のいう園芸作業に限らず、植物や緑地に関わるすべての活動を対象として、発展させたもの。
「人と緑に関わる福祉全般」として「緑地福祉」を位置づけている。 p105

具体的には、
園芸療法、森林療法、アロマセラピー、環境教育、生涯学習、ユニバーサル・デザイン、医療福祉施設緑化、緑の街づくり・・・
 といった「人と緑に関わる」福祉全般がその対象となる。

【クライアント別園芸療法】
このブログでは、この新しい概念「緑地福祉学」を紹介するにとどめます。
「園芸療法」の項では、「クライアント別園芸療法」を確立するために、実践結果を紹介している。
・評価手法 POMS(感情プロフィールテスト)
      唾液コルチゾール濃度(ストレスホルモン)
*「クライアント」という医学的なネーミングには違和感が残りますね。

*写真は、4月26日、鹿児島中央駅西口。
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