メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

リフレッシュ…

2018-06-26 19:03:29 | 旅行・観光

仕事ネタばかり書いているとどうしてもマンネリ化してくるので…


今回は観光ネタです…笑




つい先日、ちょっとした用事があり家族と東京へ行ったんですが…

せっかくなので帰りの道中で一泊し観光してきました…




この写真でどこか分かる方もいるかもしれませんが…


静岡です。
自然が多く良い所ですね…

一番の目的は子供に大井川鐵道のリアルトーマスを見せてあげる事…笑

前から連れていってあげたかったんですが、なかなか予定が立たず行けずじまいだったので今回諸用で東京に行くついでにい予定を立てた次第。

で、トーマスも最初は見るだけを想定してたんですが、現地に行ったら席に若干の余裕があるという事で急遽乗れる事に…

車で行ったんですが新金谷駅周辺には無料の駐車場があり駅までのシャトルバスなんかもありすごい便利でしたね…

行きは新金谷駅からSLに乗って千頭駅まで行き帰りはトーマスに乗って帰ってくるというプラン。
本当は千頭から先の井川線の方が絶景らしくそっちも乗りたかったんですが、土砂崩れの影響で行けないとの事…(^_^;)

しかしこんな何百トンもある列車を蒸気の力だけで走らせるなんて凄いなぁ…
職業病でメカ的な部分が気になって仕方ないです。笑





なんか子供よりも自分が楽しんでるような状態でしたが、SLに乗って新金谷駅から千頭まで1時間ちょっとの旅…
大井川沿いを走る線路、車窓からの風景はキレイでした。





で、千頭駅に到着。


あ…


いた…笑
ヒロにパーシー。


更にトーマスも…


帰りの列車の時刻まで1時間程空くので付近をフラフラしてたら美味そうな匂いにつられて見事に罠にハマる…


普通に美味かった…笑


帰りはトーマスに乗れるという事もあって子供は大喜び…

が、実際に乗って分かった事…

乗ってる人間にはそれがトーマスだって事は分からないという事実…


いや…よく考えたらそりゃそうだよなぁ。

外から走ってる所を見た方がトーマスだと思えるでしょうね…笑

まあでもなんだかんだ楽しかったし、身も心もリフレッシュ出来たので満足。



最近は仕事で色々とあったんですよ…笑
正確に言うと最近というかここ1年くらいずっと…

理想と現実のギャップ…

これに尽きますね。

なんでもそうだと思いますが目標があってのプロセスだと思うんですが…
会社の目指す目標と自分の目指す目標に許容出来ないギャップが生じた場合…

・納得出来ないまま我慢して続けるか…

・自分の考えを尊重し行動するか…


どっちが正解かどうかはその時々によって変わるだろうし、またその後の行動でも変わってくると思います。

でも私には納得出来ない事を納得出来ないまま続ける事は到底出来ません。

ここ1年程前から色々とアクションは起こしてきましたが…
どうやら会社に改善する気は無いようです。


ま、私は自分の信じた道を行きます…笑


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最近の作業…20

2018-06-21 08:53:55 | 整備
最近の作業です…


まずはFR1プロフィア …
エンジンはA09C。

エンジンチェックランプが点灯したという事で現地まで出張で見に行く事に。
お客様曰くチェックランプが点いてエンジンの吹け上がりが悪くなったらしいです…

現地に到着して…


早速確認すると…
現在点灯中。


ドライバーさんの言うようにアクセルを踏み込んでもブスブスとくすぶってしまいスムーズに吹き上がりません…

故障コードを確認すると…


EGRアクチュエータ故障…

ほぼ答えですね…笑

写真撮り忘れましたがデータ上のEGR開度はフェイルセーフの為、目標が0%なのに対し実開度は51%と開きっぱなしで固定されてました。
これではエンジンも吹けないはずです…

その後何度かキーのON、OFFを繰り返すと動いたり動かなかったり…と動作は安定しませんが完全に固着してる訳でも無さそうです。


という事でEGRアクチュエータの不良で間違いないでしょう。

通常EGRが故障と判定されるとフェイルセーフで全閉状態で固定されるので運行にはさほど影響もありませんが、今回のように開きっぱなしで固着するとエンジンの吹け上がりはすこぶる悪くなります…
また、フェイルセーフにより全閉固定されるとEGR制御によるNoxコントロールが出来なくなるのでアドブルーの消費量は一時的に多くなったりもします。
もちろん走れるからといって、そのままずっと運行する事は出来ないので早めの修理が必要ですが…


部品を問い合わせると近くの営業所に在庫もあるようなのでそのまま車をお預かりして修理する事に…
作業的には特に苦労する事はありません…




パイプごと取り外しEGRバルブを交換します。


が、しかしパイプの中は…




バルブも…


カーボンがゴテゴテに…
更にEGRクーラーのコアも…



出来る範囲で掃除はしますが…



コレですよ。笑


このカーボンがエンジンに吸われる訳です…
当然、エンジンにとって良い事は何一つありません。

EGRは本来エンジンにとっては全く必要ない機構ですからね…

環境対策の副作用として修理コストが高くなりそれをユーザーが負担する…

どう思います⁇


新品のEGRバルブASSY…
135000円です…(;´д`)



パイプ類のカーボンも出来る限りキレイにしてバルブを取り付け…





更にエンジンに組み付けて…




データを確認…
目標開度に対して実開度の追従も良好です。


という事で修理は完了。

しかし環境対策の為に車の維持管理コストは確実に上がってますね…
最近のディーゼルエンジンのトラブルはカーボンやブローバイガスを起因とするものがほとんどです…

少々話逸れますが…
つい先日、あるケミカル関係のプロフェッショナルの方とお会いする機会があり、昨今のカーボントラブルについて色々とお話をさせて頂きました…
業界としてはディーゼルエンジンのカーボントラブルに対して徹底的に原因究明やテストを繰り返し行っている趣旨、最近では良好な結果が出た事など非常に為になるお話をさせて頂いて、やはり第一線を行く方は違うなぁ…と感心しました。

その中で一つ勉強になった事…
ディーゼルエンジンに対する『エンジンオイルの成分や特性』
これが我々が思っているよりはるかに重要だという事…
DPF付き車両にはDH-2オイルが指定されているのは周知の事実ですが、最近の研究ではDH-2でも内容成分によってカーボンやブローバイのトラブルに繋がる事が判明したようです…
もっと言ってしまえば純正メーカーが指定するオイルでさえ不十分な事もあるらしいです…

更に意外だったのは交換サイクルもオイルの成分によっては頻繁に交換するのはかえって逆効果になるという事。

多くの人が最近のディーゼルエンジンのカーボントラブルは機構上避けられない事と思ってる中、(私もそうでした…)実験と検証を繰り返し原因を追求、それに対する対策を行いまたテスト…という途方もない苦労を重ね、現状のトラブルを無くそうとする姿勢は尊敬に値します。
某メーカーさんには純正採用が決まったようなので今後が少し楽しみです…
様子を見てウチも検討してみます…

話が逸れましたが…


恒例?の分解チェック。


EGRバルブにギヤ、コントローラが一体になっておりCAN通信にて制御されてます。
カバーを取り外すと…


錆が…


アマチュアを抜き取ると…


ブラシレスモーター。


見るところベアリングからの錆っぽいですね…
ベアリングにはガタがあります…
そのガタによりステータコイルとローターコイルも接触してます…

ギヤ類には問題ありません…


これは経年劣化っていうよりベアリングの耐久性の問題じゃないでしょうか…
こういった状況をメーカーが製造側にフィードバックする事で今後がキチンと対策されていれば良いんですけどね…

どこかのメーカーみたいに何でもかんでも定期交換部品だなんてバカげた話は勘弁してくださいね…笑

という事でプロフィア は終了。



お次はタイミングベルトの交換で入庫したKDH200Vハイエース…



走行距離は約30万キロ…
インジケータも点灯してます。


タイミングベルトに加えウォーターポンプやサーモスタット、オイルシール関係を交換するフルコースです…
写真だけサラッと…笑
















交換した部品達…


インジケータをリセットして完了です。


それからマイカーの運転席アームレストの表面がひび割れして肘がチクチク痛かったので…


新品に交換して


完了。


アームレスト単品で6000円…
高いのか安いのかよく分かんないっす…笑

とりあえず左肘の不快感からは解放されたのでヨシとします…





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再修理…

2018-06-13 19:07:24 | いすゞ
NPR81エルフ…
エンジンは4HL1。

エルフに限らず…
いすゞ車に多いトラブルとしてよくあるのが冷却経路へのエンジンオイル混入…

多くのエンジンがエンジンオイルなどの油温上昇対策としてエンジン冷却水を利用した水冷方式を採用しており…
水冷という構造上、オイル経路と冷却水経路が重なり合う部分が必ず出てきます。
当然、その重なり合った部分はオイル経路と冷却水経路双方からお互いが混入しないようにシールされてるんですが…
そのシール部が劣化すると冷却水経路にエンジンオイルが混入したり、逆に冷却水がオイル経路に混入したりします。

正直、他メーカーのエンジンではあまり見ない故障ですがいすゞ車には頻繁に起きます…
少なくとも私はいすゞ車でしかこの症状を見た事がありません。


実は今回の車両は3ヶ月前にオイル混入でウチのメカニックA氏がオイルクーラーの修理をしたんですが…

その後の3ヶ月点検でオイル混入が改善されていない事が判明…
このまま使用し続けるとオイル混入で早期劣化したホースがパンクする可能性大なので、お客様に現状を説明し再度車両を預かり修理する方向になりました。

とはいえ3ヶ月前にオイルクーラーを修理してるのにまだ混入するって事は別の箇所の可能性もあるよな…という事でフロントケース部のシール部も疑い同時に修理する事に。
ちなみにノズルチューブもオイルと冷却水が紙一重の部分ですが、ココは構造上冷却経路側の方が圧力が高いのでオイルが侵入するというよりは冷却水がエンジンオイルに混ざる症状の方が強いです…




作業の方は写真が撮れていなかった為、かなり中途半端なところからですが…笑
オイルクーラー周辺やフロントケース周辺を取り外し。


現車はインディペンデントサスなのでフロントケース取り外しは正直手間がかかります…

フロントケースの取り外しにはオイルパンを取り外す必要がありますがインディペサスの場合クロスメンバーが邪魔でエンジンを吊り上げないとオイルパンが外れません。
更にはステアリングラックも邪魔なので取り外します…




エンジンを吊り上げるため、マウントを取り外すと右側は見事に破断しておりました…


こちらはついでに新品に交換します。


フロントケースやらオイルクーラーも取り外し。




オイルの回ったラジエータはラジエータ屋さんにオーバーホールしてもらいます…

で、オイルクーラーハウジングを掃除しようとした時に原因を発見。



ハウジングのOリングが変形してる…


ココからオイルが侵入したのは間違いなさそうです…


それよりこの状態を見てもう分かる方もいると思いますが…

原因は以前オイルクーラーの脱着作業を行ったI氏のミスです…


恐らくボンドの塗り過ぎでしょう…


ハウジングを取り付ける時に塗り過ぎたボンドが押し出され、その押し出されたボンドがOリングを変形させたんでしょう…


中には多めに塗っておけば安心だろう…と必要以上に塗るメカニックもいますが、ボンドは多過ぎても少な過ぎてもダメ…あくまでも適量です。

整備書にもボンドを塗る時にここのOリングに付着しないようにと注意書きがあります…

もちろん整備書のように数mm幅で一定で完璧に塗る事は人間の手では不可能ですが、今回はボンドの塗布量の重要性が分かる事例ですね…

念の為コアのリークテストもしましたが問題なさそうです。





ハウジングやフロントケース類を洗浄して…


コアの組み付け…


エンジンに取り付けて規定トルクで締め付けていきます…


フロントケースも同じく取り付けてウォーターポンプは新品に…




オイルパンも取り付けてマウントも…


オーバーホールを依頼してたラジエータも戻り…
アッパーとロアタンクのパッキンの交換と内部洗浄してもらいました。


こちらも車両に取り付け。


ラックピニオンやフロントセクションも…






更にコモンレールやサプライポンプも…




ブヨブヨになったサーモスタットも交換します。


で、組み上がったら…
エンジンを回して可能な限り内部洗浄を行います。


アッパーホースから出てくる水がキレイになったらオッケー。
ピンボケすいません…笑


ホースを接続して完成。


念入りに試運転して最終確認…



今度こそオイル混入も止まり完成です…

ウチのミスでお客様に迷惑をかけてしまったので今後こういう事が起きないよう再発防止を徹底しなきゃいけません…

このI氏はボンド大好きメカニックなんですよね…
何かとボンドで対処する悪い癖があります…
ちなみに過去に新品のラジエータホースにボンド塗ってその後すっぽ抜けたのもこのI氏の作業です。

ボンドの扱い方に関しては幾度となくミーティングでも共有してるはずですし…

指摘もしてますが…

周りがどれだけ口酸っぱく言った所で当の本人に改善する気が無ければ何も変わらないって事ですかね…

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