十勝の活性化を考える会

     
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“空き家問題“の本

2022-03-30 05:00:00 | 投稿

 

先日、牧野知弘著“空き家問題”の本を読んだ。著者は、アメリカ生まれの東大経済学部卒。三井不動産を経て不動産アドバイザーや講演活動を展開している。著者は、人口減少が空き家問題として現実化してくるというのである。限界都市や消滅都市が進んでいるのは地方だけでなく、東京や大阪もいずれ空き家問題が現実化するといっている。

人口が減少し高齢化が一気に進展している日本は、世界で最も早く超高齢化を迎える。国立人口問題研究所の予想では、2060年には現在の人口に比べて約4千万人が減少し、8千万人台が予想されている。

19市町村ある十勝でも、30年後の人口が半減すると予想されている町村が三つもあり、十勝の人口が34万人から約27万人になり、80年後の22世紀には約半減の17万人になるだろう。日本はいま、高齢者が増えて若者が減り活力を失っている。近い将来はまだ良いかも分からないが、恐ろしい事態が迫っているのである。

著者は、このような事態を回避するためにコンパクトシティと、地方にあっては人口密度を上げる人の再配置を主張している。時間はあまりないので、官民一体となった妙案を考えるべきであろう。日本の危機を救うためには、自分中心主義ではなくみんなの共存共栄を考えていかねばならない。

短絡的な対処ではなく、遠い世界を見ながらの対応策になるだろう。グローバルな世界にあって、外国人をもっと柔軟に雇用すること、「モノづくり」ではなく、ソフトな知恵を売る時代が来ている。日本人は、几帳面でおもてなしの心が満ち溢れているので、それを外国人に訴えていくのである。そのためには、「教育レベル」が上げることが最重要課題だろう。  

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