仰げば尊しわが師の恩

先日は卒業した大学の「語学教育懇談会」に出席しました。
母校は横浜にある創立１２５周年を迎えるキリスト教主義の大学。
高校まで公立に通った私には新鮮で暖かい学び舎でした。

関内に出来たメディアセンターという法学院大学の講義が主に行われるピカピカのビルディングで
ランドマークタワーやインターコンチネンタルホテルを眺めながら、
さび付いた頭を少しずつ、アカデミックにチェンジさせていただきました。

学部長がご挨拶の中で　
 　　語学は表現方法と表現内容に分類され、
　　文学は表現内容にかかわり　　
　　英語学：英文法は表現方法。
　　そして音声がもっとも大切で　　
　　美しい発音で語られた言葉は、人々に感動を与える。 　

　と仰っていました。

会の最後に今は引退された詩の研究者川村和夫先生が、
独特のとうとうとした口調で、詩を読むようにご挨拶をしてくださった発音が心に残ります。
元同僚のエリオット先生と一緒に
谷村俊太郎の詩を日本語・英語に翻訳編集して、出版を続けていらっしゃるんだと楽しそうに語られました。

　　　In the　beginning was the Word,
　　　　and Word was with God,
　　　　　and the Word was God.

　　　　初めに言（ことば）があった。
　　　　　ことばは神とともにあった。
　　　　　　言葉は神であった。

　　　　　 ヨハネ第１章第１節


懐かしい恩師との時間の中で、あらためて母校の教えに感謝し
言葉の大切さをかみしめた夏の午後でした。

教職課程でお世話になった憧れの上林教授が定年退官され
この秋から中国で日本語教授をなさる話を聞き、母校の見えない力に大きく驚きました。

上林先生、教職課程研究会で内村鑑三の『人生の最大遺物』を学生一人一人に下さり
「あなた方、先生になろうという人間はこの本を１冊読みきらないとだめよ。。。。」
と厳しく指導してくださいました。

憧れの女性研究者である先生と中国のどこかでお目にかかりたいと祈る朝です。