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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

小さき民の大きな試み(2) ITは村を救えるか

 東峰村のIT事業は4年前から始まりました。当時担当だった役場の小林さんはそれまでの様々な事業を経験して新しい事業を村民に広めることは難しいと感じられていました。

 ある村民の直訴から福岡県知事が動いてデジタルデバイド最先端!?地域だった東峰村にADSLがひかれることになったものの線はひいてもそこを走る中身、コンテンツは誰がどうするんだ?との迷いがありました。そこに福岡県のすすめで熊本県山江村の視察が入り、しぶしぶ行ってみたところ山江村の住民ディレクターの皆さんの姿を見て安心したとのことでした。「これならできる」と感じ村に帰ってきました。

 そこで本格的にわたしに白羽の矢が立ちました。ずっと前に東京の大学で福岡県の方々が訪ねて来られて住民ディレクターの手法でわたし自身が六本木の「むらおこし」をしている話をしていましたので「ああ、あの時の・・」とお誘いの話は腑に落ちました。小林さんとはとにかく簡単で楽しめて将来の役に立つをコンセプトに常に事業の見直しをしていました。要は「この状態でじいちゃんばあちゃんにもできるか?」「実際の暮らしに役立てるか?」をすすめばすすむほどに見直しては2歩下がり、3歩進んで・・・、というようにやってきました。テーマは「ITは村を救えるか?」でした。

 2年目にはさっそく新しくIT推進室ができて小林さんが室長になりました。が、その年は職員の欠員や休職が増え3年目に再び組織替えがありIT推進室はなくなり教育委員会の中に兼任でのカタチになりました。となると実際にはなかなか住民ディレクター事業をやる時間はなくなっていきました。歩調を合わせるように住民の皆さんの動きが止まりました。


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