中国では、人工麝香の利用と並行して、四川省や陜西省などにおいてジャコウジカの人工飼育が試みられ、2017年には2万頭程度の人工ジャコウジカが人工飼育されています。ただし、ジャコウジカは極めて臆病な性格で、密度の高い飼育では病気になりやすく、飼育には広大な土地を要する上に管理も難しいようです。オスのジャコウジカは2歳になると春から麝香を分泌し始めますが、最初は液状で交尾期の秋から冬にかけて徐々に香嚢の中で粒状の麝香が形成されます。
また、狩猟により得られたジャコウジカの香嚢からは20g程度の麝香がとれるものの、飼育しているオスのジャコウジカを殺さずに香嚢の中身だけを掻きだす方法では、ひとつの香嚢から14g程度の収穫にしかならないそうです。この為現段階で人工飼育された麝香鹿から得られる麝香は年間で130kg程度にとどまります。
この人工飼育されたジャコウジカから得られる麝香は中国の国家林業局が主に管理し、中国国内の限られた中成薬メーカーに販売されますが、麝香の供給量に見合った中成薬の生産量に関しても厳密に管理されています。因みに、ジャコウジカの人工飼育に関してはインドやネパールにおいても試みられているそうですが、実用化には時間がかかりそうです。
次回は、麝香の未来についてをつづります。
また、狩猟により得られたジャコウジカの香嚢からは20g程度の麝香がとれるものの、飼育しているオスのジャコウジカを殺さずに香嚢の中身だけを掻きだす方法では、ひとつの香嚢から14g程度の収穫にしかならないそうです。この為現段階で人工飼育された麝香鹿から得られる麝香は年間で130kg程度にとどまります。
この人工飼育されたジャコウジカから得られる麝香は中国の国家林業局が主に管理し、中国国内の限られた中成薬メーカーに販売されますが、麝香の供給量に見合った中成薬の生産量に関しても厳密に管理されています。因みに、ジャコウジカの人工飼育に関してはインドやネパールにおいても試みられているそうですが、実用化には時間がかかりそうです。
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