病気を治すには、氣の概念を理解する必要があります。気とは東洋医学の根源の基礎をなす基本思想であり、これは現在にも受け継がれています。「天地は形の大なる者也。陰陽は気の大なる者也」と漢方医学書には書かれており、陰陽と気は一体として陰陽と気がくっついたのです。陰陽は、気の一つの現れる形です。気のエネルギーの現れる形であるというように捉えられています。
「生や死の徒(なかま)、生や死の始(はじめ)、だれかその紀を知らんや。人の生は気の聚(あつ)まりなり。聚まれば則ち生となり、散ずれば則ち死となる。若(も)し死と生と徒(なかま)たらば、吾また何をか患(うれ)えんや。故に万物は一(ひとつ)也」人というのは、気の集まりであり、気が集まれば、生き、気が散れば死ぬと説かれているのです。
■上りて下らざれば、則ち人をしてよく怒らしめ、
■下りて上らざれば、人をしてよく忘れしむ。
■上がらず下らず身中の心(しん)に当たらば則ち病をなす。
古の偉人は、人間の身体の中を気が上下しているということを述べており、その乱れが病気を発症すると述べているのです。上がりっぱなしになれば、ひとは怒り、下りっぱなしになっていると気が頭にゆかず、よく物忘れをします。そして、上ることも下がることもせずに身体の中の心臓にその気が当たれば、則病気になります、といっているのです。
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