私たちは、大阪のホテルに集合していた。そこでリーダーより金の板が渡される。20人くらいで分散してインドに持ち込むためである。この金は、金とオイルと薬草を沸騰させながら、スワミが唱えるマントラの力によって「幻のヒーリングオイル」を創るために持ち込まれた。
お前たちは、外に出ていなさい。この沸騰した湯気が目に入ると失明する。非常に危険な工程であるので見せることは出来ない。そして何時間かしてオイルは完成する。これは当時のリーダーから聞いた話なので詳しい事は解らずじまいで、最強のミラクルで作られたのであろう。このオイルを積み込んだバスはシルディー村へと向かう。「サイラム、サイラムを唱えながらシルディー村に向かう。
オイルはシルディー村にあるマンディールのババに祝福するための工程であったのだろう。無事工程が終了すると、翌日の早朝バスは、セカンドステージが行われるスリ―セイラム(シバ神の聖地)へと向かって出発した。また、サイラム、サイラムを唱えながら現地に向かう。多分5時ごろ出発したと記憶しているが、バスの中から見る朝日は格段に大きく赤い。これがインドの朝日かと感動したのを覚えている。
スリ―セイラムのコテージでスワミは待っていた。今回はこのガーデンの草むらにいるコブラを捕獲して全員に噛ませる。噛まれたものは失神し神との遭遇がなされ、悟りの境地に至る。みんな魂を浄化して待ちなさい。誰が一番に行うかな?その時4~5人の生徒が手を挙げたあと、スワミは畳みかけるように、この行は相当な魂の浄化が必要であり、浄化不足の者は、そのまま成仏して神の世界で暮らすことになる。これは、これで素晴らしいものだ。
それでは、誰から始めるかな?希望者は手を挙げて。し~ん、一瞬静けさが辺りに漂う。う~ん、こんな素晴らしい行を誰も希望しないのか?もう一度手を挙げて!この時、私は手を挙げたような気がするのであるが、未熟さの為か無視され、代わりに、魂の浄化を行うヤントラの授与へと変更されたのであります。後から思えば最初から計画されていたのであろう。(この1~2年後に私だけスワミのアシュラムのジーザステンプルでコブラバイトの行を授かる。外人を含め最初で最後の伝授者となるのです。が、この時、私が選ばれる事など誰しも想像さえできなかったでありましょう)。
スリ―セイラムには、インドの全土よりシバ神の信者が訪れる。すべての男性は坊主頭にして、ガンジス川に続く路を神妙な顔で進む。ガンジス川は日本の川を想像しては、期待を裏切るくらい汚い。その川に浸かり沐浴するのであるが、日本人がその水を一滴でも口に入れたら、100%下痢は間違いないであろう。インドには、多くのチャイ屋が道路の休憩場所に存在するのであるが、その周りにはハエの大群が押し寄せてくる。
新聞紙と思って文字を見ろうと手を伸ばしたら、ハエが一斉に逃げ出し、文字が消える。文字と思ったのはハエの大群だったなどが普通なのが当時のインドなのです。当然、途中で休憩するレストラン(ダバ)で、提供される水は飲んではいけない。テーブルを拭いた雑巾でコップを拭いて出すので普通なのです。水だけでなく、コップも危ないのがインドなのです。長期滞在すると裏側を見る機会が増えるので、誰よりもインドを知る事になるのです。
スワミは、マントラを書きながらヤントラを書いていく。ノートを見ながらではなく、頭の中に刻んだ知識を紙に書いていくだけである。それを50~100書くのであるから、やはり神の使いと思う以外ないのであります。スワミはミラクルの力を持って手から物を出し、人々に興味を持たせる。ゆえに、スワミが行うミラクルは、人々をフックする道具であるとスワミは口にする。
このマントラとこのヤントラを覚えると、お前も私の様に出来るよと、心をフックスする。これを使命にスワミはミラクルの力を神から拝受されたのであろう。ゆえに自分の為にこの力を使ったなら、神によって消される。スワミは、ババの教えを広めるお寺が必要であるという。人は、ならミラクルで金を出せば良いではないかと反論する。そんな単純でないのが、神の世界で行われている事だから、神を知るまでは反骨だけで一生過ごす人も沢山いる。ユーホー否定学者の何とかさんのような人が沢山いる。
宗教を使ってビジネスを成功させる。また否定して自分の身分を高める。宗教を受け入れたら競争の社会からはじき出されるので否定する。製薬企業などは、否定し続けないと自分の首を絞めることになるので認めない。これらが混同しながら進化しているのが、人間界であるので、霊性修行の成功を願うなら、知識として潜在意識に刻まれたものを捨てるのが聖性修行の始まりという事になるゆえに、排除出来てない者を、コブラに噛ませる行為は下手をすれば殺人になるので、中止されたのであります。無駄な知識を出さなければ、新しい神の知識を入れようがないと多くのグルはいう。
このオイルが欲しい人は手を挙げなさい。当然私はゲットして何十個かのヤントラを手にして帰途に着いたのです。
平地より気温が低いのでブルベリーは良く育ち、キュウリやナスやトマトの植え付けは平地より遅く行われます。