本章は、慈悲の大海であり、神の化身、バラ・ブラフマンであり、偉大なヨゲシュワラ(ヨガの神)であるサイババに全身投地でひれ伏してから、始めることにしよう。聖者の最高の宝石、あらゆる吉兆の住処、私たちのアートマラム(自己)であり帰依者の唯一の避難所であるサイババに勝利あれ。人生の目的に到達しているババの前にひれ伏そう。
サイババは常に慈悲心に溢れていた。私たちに求められているのは、彼に対する心からの信仰である。帰依者が堅い信念と信仰を持っていれば、その願いはすぐに叶えられる。サイババの生涯とリーラについて書きたいという願望がヘマドパントの心に生じた時、ババはすぐに彼に書かせるようにした。’常にメモを取るように’という指示が与えられると、ヘマドパントは発奮して、彼の知性は高まりこの仕事に着手して完遂する勇気を得た。彼は自分で言っている通り書物を書くのにふさわしくはなかったが、ババの恵み深い恩寵により彼は作業を完成させることができた。だから今あなたはこの”サッチャリタ”を手にしているのであり、この貯水池ソマカントの宝石からは、サイのリーラという形の甘露がにじみ出ていて、読者は心行くまで飲むことができるのだ。
帰依者が完全に心の底からサイババに信仰を持っているときはいつでも、その人はババの恩寵で大きな惨事や危険を免れ幸福に恵まれる。アーメドナガール(現在のプーナ)のダモダル・サヴァララム・ラサネ・カサール、別名ダム・アンナの物語はこのことを裏付けるものである。