今、戦前最長のストライキ、1927年の野田醤油争議を勉強していて、どうしても気になる方に、野田醤油の労働組合、労働運動の創立者と呼ばれている小泉七造がいます。彼は室蘭日本製鋼所の旋盤労働者で、友愛会室蘭支部の会員として日鋼室蘭争議を果敢に活躍した闘士でした。1919年の争議の時、日鋼室蘭を追われた多くの労働者の中のひとりでした。彼はその後単身千葉野田町で機械工として働き、あるいは石鹸を行商し . . . 本文を読む
1919年「朝鮮の労働者の状態」(読書メモー「日本労働年鑑第2集」より1919年10月朝鮮総督府が発表した答申の概略)
「日本労働年鑑第2集1921年版」の「第四編 労働者状態」p100において、1919年当時の韓国国内における朝鮮人労働者の状態に対する日本朝鮮総督府が発表した答申が紹介されています。露骨な朝鮮人蔑視にあふれたその内容をできるだけそのまま紹介します。当時日本国内では、「8時間労 . . . 本文を読む
写真上 ストライキの結果別調べ。1919年(大正8年)は、妥協261件、要求貫徹(全面勝利)63件、要求撤回(全面敗北)80件、会社の要求拒絶93件 写真下 ストライキの継続日数。同年、1日150件、2日138件、3日75件、4日41件、5日27件、6日以上10日以内57件、11日以上9件
1919年の労働争議統計に関する大原社研の備考(読書メモ—『日本労働年鑑』第1集1920年 . . . 本文を読む
1919年の女性労働者の決起(読書メモ―『日本労働年鑑』第1集 1920年版 大原社研編)
1919年4月には女性労働者は480万8千人となり1914年より153万2千人も増加している。
1919年女性労働者の決起
1/4 管理職の横暴に憤激し女工40余名ストライキ 富山市、莫大小分工場、管理職の横暴に憤激し女工40余名ストライキ。
1/17 東京毛織物会社200名の暴動 東京南千住、東京 . . . 本文を読む
写真・ぜひ当時のビラ弁士欄を見てほしい。活版・新聞労働者が10名以上も登場している!
<来たれ同工諸君、信友会は同工の要塞なり〉活版印刷労働者「信友会」の結成と闘い(読書メモーー「日本労働年鑑」第1集版1920年版 大原社研)
来たれ同工諸君、信友会は同工の要塞なり
(1919年活版印刷工組合信友会ビラ)「帝都三万の活版印刷工諸君よ! 活版工諸君よ、団結は誰しも叫ぶところである。しかしな . . . 本文を読む
日本交通労働組合結成と壮絶な闘い
参照『東京交通労働組合史』(東交史編集委員会 発行東京交通労働組合)
【ここに5日間にわたる市電大ストライキは、言語に絶する大弾圧の結果、無残にも争議団側の全面敗北によって幕を閉じた。4月30日全線が運転操業した。
解雇された者328名、投獄された者83名、起訴された者34名の多きに達し、ついに組合は結成8ヵ月で事実上壊滅の余儀なきにいたった。このように . . . 本文を読む
写真・大毎神戸支局前,鈴木文治友愛会々長帰朝を迎える(1919年8月3日)
なんという熱量! なんという活動量!
この社会運動を見よ!
1919年の友愛会の社会運動(読書メモ「日本労働年鑑第1集1920年版」大原社研)
この年友愛会は「労働組合公認」「普通選挙運動」「治安警察法第17条撤廃」「ILO労働代表の選出問題や官選労働代表反対運動」を最大テーマとした政府に対する社会運動を大々 . . . 本文を読む
写真・1919年08月30日 友愛会が大日本労働総同盟友愛会に改称
1919年友愛会、労働組合へ
友愛会7周年大会宣言(1919年友愛会7周年大会「宣言」より抜粋)「人間はその本然において自由である。ゆえにわれら労働者はかく宣言す。労働者は人格である。かれはただ賃金相場によって売買せしむべきものではない。かれはまた組合の自由を獲得せねばならぬ。資本が集中せられて、労働力を掠奪し、すべての人間性 . . . 本文を読む
1919年労働組合結成(読書メモ・・・大原社研「日本労働年鑑」第1集 1920年版)
労働組合結成数は1919年から爆発的に増え、この年160を超える労働組合が全国で結成された。
労働組合数1912年 371913年 431914年 491915年 541916年 &n . . . 本文を読む
写真・長野県下の製糸工場群
以下は1919年の政府当局者自身による長野県下製糸工場における資本家の搾取と虐待酷使される児童と女性労働者の実態調査の結果と見解です。すさまじい内容です。
長野県下の製糸女工の労働条件(読書メモ・・・「日本労働年鑑」第1集 大原社研)
政府当局の調査と見解 p890
p892 製糸工場の増加「全国の製糸工場は、2,834ヶ所で、新設工場は98ヶ所で、長野741ヶ . . . 本文を読む
1919年「政府当局者と資本家側の労働問題に対する意見」(読書メモ・・・「日本労働年鑑」第1集1920年版 大原社研)
p837 富士製糸大阪工場長山村正熊談 大阪日日新聞3月1日 「今の職工は只賃金さえよければよいのだ。人格とか、自己の権利とかを自覚している男はいないのだから、外国に見る様な大問題を惹起するには前途遼遠だと思う。なんといっても『依らしむべし』の方針でなくてはだめだ。・・時代の推 . . . 本文を読む
1919年当時の労働者の状態(読書メモ・・・「日本労働年鑑」第一集 大原社研)
【労働者保護問題】p194
【工場法制定の経過】1911年制定、施行1916年。第一条 労働者15人以上の工場に適用第二条 12歳未満の児童の雇用禁止(ただし、本法施行1916年の時点で10歳以上であれば引き続き雇用は認める)第三条 15歳未満と女性の1日12時間以上の就業禁止(ただし今後15年間は2時間の延長を許 . . . 本文を読む
1919年12月の労働争議(読書メモ・・・大原社研「日本労働年鑑」1920年版)
1919年12月の主な出来事12.2 友愛会日立事件茨城県の日立製作所と日立鉱山で友愛会により、10月「日立連合会」が結成された。会社の攻撃が激しくなり、友愛会員を大量解雇や脱会強要があり、官憲は12月2日の演説会で大量な検挙を行い麻生久ら14名を起訴し、11名が有罪判決となり、日立連合会は壊滅させられた。
1 . . . 本文を読む
「従業員の人格を尊重しろ」と立ち上がった東京市電の日本交通労働組合
1919年11月の労働争議 (読書メモ・・・「日本労働年鑑」第1集1920年版 大原社研 )
1919年11月の主な出来事
11.- 徳島県板野郡大山村ほか2ヵ村小作人1600人,小作組合を組織11.- 鈴木文治《日本の労働問題》刊.11.8 東京市電従業員組合,幹部解雇に反発し . . . 本文を読む
足尾銅山一万人のストライキ1919年11月の労働争議(読書メモ・・・大原社研「日本労働年鑑」1920年版)
1919年11月20日栃木県足尾銅山は事業縮小を理由に300余名の労働者を解雇した。足尾に本部を置く「大日本鉱山労働同盟会」は緊急会議を開催し、警察は巡査数十名を配置警戒した。21日、解雇者に同情する労働者が増加し「自身が同一運命に遭った場合、いかに処すべきか」など諸説紛々と起こり、就業を . . . 本文を読む